東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は175円高の2万3861円と3日ぶりに反発しました。マザーズ指数も上昇しましたが、TOPIXやJPX日経400、東証2部指数などは下落しました。ダウ平均が前日までの2日間で173ドル高と上昇したことを受け日経平均は55円高の2万3741円と反発して寄り付きました。182円高まで上昇した後はやや上げ幅を縮めたものの堅調に推移した日経平均は、127円高の2万3813円で前場を終えました。後場に入ると前引けの水準でもみ合いとなった日経平均は、引け間際に上げ幅を広げて183円高と1日の高値をつけると175円高の2万3861円と高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6061億円でした。

東証33業種は情報・通信業やその他金融業、電気機器などの8業種が上昇した一方で、ゴム製品や建設業、電気・ガス業などの24業種が下落しました。海運業は横ばいでした。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は上昇した銘柄が多くなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が11.9%上昇したほか、ソニー(6758)やトヨタ自動車(7203)、東京エレクトロン(8035)、ファーストリテイリング(9983)、村田製作所(6981)、武田薬品工業(4502)が上昇しました。中でもソフトバンクグループは、傘下の米携帯通信大手スプリント(S)とTモバイルUS(TMUS)の合併が承認されたとの報道を受けて財務改善などを期待した買いが入っており、1銘柄で日経平均を132円押し上げています。また一部の半導体関連株は米フィラデルフィア半導体株指数が大幅に上昇したことを好感した買いが入っており、東京エレクトロンが3.5%上昇したほか、アドバンテスト(6857)が4.3%高となっています。

その他材料が出たところでは、ドラッグストアチェーンのサンドラッグ(9989)が5.9%下落しました。10日に発表した2019年4~12月期決算は消費増税前の駆け込み需要などを受けて小幅な増収増益となったものの、四半期ベースでは減収減益で中でも営業利益が18%超の減益となったことや新型肺炎の影響により2020年1~3月期も需要が低迷するのではとの思惑から売られたようです。また、同じく10日に決算を発表した栗田工業(6370)も4.8%下落しました。2019年4~12月期業績は増収増益で中でも純利益が120%近い増益となるなど好調だったものの、昨年来高値圏で推移していたことなどから利益確定の売りに押されました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場で日経平均は3日ぶりに反発したもののソフトバンクグループの影響が大きく、やや特殊な1日だったと言えそうです。新型肺炎への警戒感が残る中日経平均が2万4000円台回復にトライできるか注目されます。なお、本日は引け後に国際石油開発帝石(1605)やルネサスエレクトロニクス(6723)、ソフトバンクグループなどが決算を発表しており、中でもソフトバンクグループは10-12月の3ヶ月ではわずかに営業黒字となったものの、第3四半期までの累計では引き続き営業赤字となっています。本日大幅高となったこともあり明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)