東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は554円高の2万3873円と3日続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども総じて上昇しました。前日の米国市場が大幅に上昇したことを受けて、日経平均は321円高の2万3641円と続伸して寄り付きました。しばらくもみ合った後堅調に上げ幅を広げた日経平均は、483円高の2万3803円とその時点の高値圏で前場を終えました。後場に入ってからも一本調子で上げ幅を広げた日経平均は14時前に675円高まで上昇して1日の高値をつけると、やや上げ幅を縮めて554円高の2万3873円で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆510億円でした。

東証33業種は全て上昇しました。中でも保険業が3%あまり上昇したほか、精密機器や石油石炭製品、輸送用機器などが大幅に上昇しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄はほとんどが上昇しました。売買代金トップのトヨタ自動車(7203)が2.6%上昇したほか、ソニー(6758)や任天堂(7974)、ソフトバンクグループ(9984)、ファーストリテイリング(9983)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)、武田薬品工業(4502)、村田製作所(6981)、日本電産(6594)がそれぞれ上昇しました。中でも本日13時25分に決算を発表したトヨタ自動車は、2019年4~12月期業績が増収増益となったほか、営業利益の通期見通しを減益予想から増益予想に上方修正したことや純利益の通期見通しが市場予想を上回ったなどが好感されました。一方で東京エレクトロン(8035)は下落しました。

その他材料が出たところでは、Zホールディングス(4689)が6%上昇しました。5日に発表した2019年4~12月期決算が増収増益となったことや今期の業績予想を上方修正したことが好感されました。一方でスマートフォン向けゲーム制作のコロプラ(3668)は16%下落しました。5日に発表した2019年10~12月期決算は増収増益となったものの、物足りないと判断されたようです。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、前日の米国市場でS&P500やナスダック総合指数が史上最高値を更新したことや、ドル円が109円台後半まで円安に振れたことなどを受けて大幅に上昇しました。5日に一部報道で「中国で新型肺炎に効果的な治療薬が発見された」と伝わったことや、世界保健機関(WHO)がワクチンや治療薬などの開発に向けて専門家会合を開くと報じられたことから、新型肺炎に対する警戒感が和らいでいます。本日までの3日間で900円超上昇している日経平均が明日以降も上昇基調を維持して年初来高値を更新できるかが注目されます。

なお、本日は引け後に日本たばこ産業(2914)や富士フイルムホールディングス(4901)、日本電信電話(9432)、資生堂(4911)などが決算を発表しています。

(マネックス証券 プロダクト部)