投機筋の売買転換点は120日MA
米ドル/円は27日、一時109円割れとなった。ではこれで最近続いてきた米ドル買い・円売りの流れは変わるのだろうか。
CFTC(米商品先物取引委員会)統計によると、投機筋が円買い越し(米ドル売り越し)から円売り越し(米ドル買い越し)に転換したのは昨年10月中旬だった(図表1参照)。以降、投機筋のポジションは、円売り越し(米ドル買い越し)が続いてきた。
【図表1】CFTC統計の投機筋の円ポジション(2019年1月~)
ところで、この昨年10月中旬とは、米ドル/円が120日MA(移動平均線)をブレークしたタイミングだった(図表2参照)。ちなみに、その前に米ドル/円が120日MAをブレークしたのは昨年5月初めだった。これは、CFTC統計の投機筋のポジションでみると、円売り越し(米ドル買い越し)拡大が一巡し、縮小に転換するタイミングと一致していた。
【図表2】米ドル/円と120日MA (2019年1月~)
以上のように見ると、120日MAのブレークは、投機筋の売買転換点とおおむね一致していた。それを参考にすると、冒頭の疑問、「最近続いてきた米ドル買い・円売りの流れが変わる」のは、足元で108.3円程度の120日MAブレークが1つの目安になりそうだ。