【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 28267.16  △31.27 (12/17)
NASDAQ: 8823.36  △9.13 (12/17)

1.概況

米国市場は良好な経済指標を好感して5日続伸となり主要3指数が揃って連日で史上最高値を更新しました。14ドル安と小幅に下落してスタートしたダウ平均ですがすぐに買いが優勢になると上げ幅を広げ昼過ぎには92ドル高まで買われました。その後上値が伸び悩むと上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局31ドル高の28,267ドルとなり前日に続いて史上最高値を更新して取引を終えています。

また、S&P500株価指数も1ポイント高の3,192ポイントとなり史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も9ポイント高の8,823ポイントとなりこちらも史上最高値を上回っています。

2.経済指標等

11月の米住宅着工件数は年率換算で前月比3.2%増の136万5000戸となり市場予想を上回りました。11月の米鉱工業生産指数も前月比1.1%上昇し市場予想を上回っています。設備稼働率は77.3%と前月から上昇しましたが市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や情報技術、ヘルスケアなどの6業種が下げ、不動産は1%を超える下落となりました。一方で一般消費財・サービスや金融などの5業種が上げています。

4.個別銘柄動向

長期金利の上昇基調を受けてゴールドマン・サックス(GS)が1%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて1%を超える上昇となりダウ平均構成銘柄でゴールドマン・サックスに次ぐ上昇率となっています。一方でウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)が1%を上回る下げとなりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、動画配信大手のネットフリックス(NFLX)がアジアや欧州・中東・アフリカの有料契約者数が大幅に増えていることが好感され4%近く上げました。製薬大手のイーライリリー(LLY)も通期の業績見通しが市場予想を上回ったことで2%高となっています。クーポン共同購入サイトのグルーポン(GRPN)は投資判断の引き下げを受けて9%余り下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い1.88%となりました。ドル円は109円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅な上昇に止まったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなかで日経平均が堅調な地合い維持して昨日に続いて年初来高値を更新するような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)