【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27881.72  ▼27.88 (12/10)
NASDAQ: 8616.18  ▼5.64 (12/10)

1.概況

米国市場は米中貿易協議に関する報道が交錯するなか多くの重要イベントを控えていることで様子見となり小幅続落となりました。ダウ平均は8ドル安でスタートすると105ドル安まで下げ幅を広げましたが、持ち直すとその後は前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開が続きました。引けにかけてやや売りが優勢となったダウ平均は結局27ドル安の27,881ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も5ポイント安の8,616ポイントとなっています。

2.経済指標等

7-9月期の米労働生産性指数改定値は年率換算で前期比0.2%低下し市場予想も下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産や素材、コミュニケーション・サービスなどの8業種が下げました。一方でエネルギーとヘルスケア、情報技術の3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではユナイテッドヘルス・グループ(UNH)やアップル(AAPL)、シェブロン(CVX)など15銘柄が小幅に上げました。一方でスリーエム(MMM)やボーイング(BA)、エクソンモービル(XOM)などの15銘柄が下げ、スリーエムは1%を超える下落となりました。

ダウ平均構成銘柄以外では、メディア大手のコムキャスト(CMCSA)が動画配信サービスへの巨額投資を警戒した売りで2%以上下げています。また、動画配信のネットフリックス(NFLX)も投資判断の引き下げを受けて3%余り下げました。自動車用品販売大手のオートゾーン(AZO)は決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで7%近く上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い1.84%となりました。ドル円は108円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場が小幅な下落に止まり新たな売り材料に乏しいことから本日の日本市場はやや買い優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか日本市場は前日に続き様子見ムードの強い一日となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)