米ドル／円 日足
週間予想レンジ：108.50～110.50
メインストラテジー：押し目買い
・日米株高でリスクオンのムードが続く
・8月高値は分水嶺、ブレイクが確認された上に、モメンタム強化
・8月の安値は「ダマシ」だったと証明され、反動高の意味合いも
アナリシス：
先週は反騰、8月高値109.33円のブレイクをもって新たな段階入りを示唆。同高値のブレイクは重要なポイントの通過を意味しており、また同ブレイクをもってテクニカル上の展望を一段と明白にした。4月高値111.39円への「全値戻し」は現実的なシナリオとなり、ここから上昇モメンタムの加速を有力視する。
繰り返し指摘してきたように、8月1日の大陰線、典型的な「弱気リバーサル」＆「アウトサイド」のサインを点灯したからこそ、8月の安値につながった。同日高値は「分水嶺」の役割を果たしている。ブレイクがあれば最早「切り返し」ではなく本格的な上昇波と化すから、市場心理の一段改善をもたらすはずだ。4月高値112.41円までの上昇へは、途中の抵抗があっても総じて弱いレジスタンスしか存在しないだろう。
また度々強調してきたように、8月26日の一時安値更新は当日の陽線引けがあって、底打ちを果たす「リバーサル・デー」になった。同サインの有効性は109.33円のブレイクをもって最終的に証明された。
また8月安値打診自体が究極な「ダマシ」であったことを証左している。「ダマシ」ほど有効なシグナルはないから、これから反動高の意味合いでも112.41円の回復を図り、更に2018年高値の114.56円の打診に道筋を付ける公算。
実際、9月末106円台に留まったことも重要なポイントである。これまで強調してきたとおり、106円台安値からの上昇があって日足における「ヘッド＆ショルダーズ・ボトム」というフォーメーションの成立につながった。また「ネックライン」のブレイクもあって、これからの上値志向や高値余地を示唆している。
「ヘッド＆ショルダーズ・ボトム」の指示ターゲットに鑑みると、少なくとも4月高値112.41円の再打診の予想と合致している。それ故に10月末107.89円前後に留まったことを「ネックライン」の延長線の再確認と見なせば、蓋然性が一段と高まる。200日線乗せも含め、これから基調の更なる好転や上昇モメンタムの加速を確実視する。
直近のサインは11月7日の陽線だ。この日、一旦108.66円をトライしてから高く大引け、また高値再更新を果たしたから、強気「リバーサル」のサインを点灯した。もっとも、10月30日の陰線も「スパイクハイ」のサインだったので、高値更新は前記サインの否定、また8月1日高値の更新の両方を意味するから、サインの重要性が大きい。
ここから108.66円、また深い押しがあった場合でも11月1日安値107.89円を下回らない限り、ブルシナリオに沿った値動きを期待できる。今週も強気スタンスで臨みたい。
豪ドル／円 日足
週間予想レンジ：74.50～76.50
メインストラテジー：押し目買い
・8月の底打ち、9月高値のブレイクをもって確定され、先週の続伸は途中
・7月高値76円台前半の打診はもはや短期目標、通過点に過ぎない
・1月安値を一旦下回ったのも究極な「ダマシ」、4月高値80.74円の回復も視野に
アナリシス：
先週は続伸、値動き自体限定的だったものの、9月高値をブレイクした後のトレンドを維持。度々指摘してきたように、9月高値へのブレイクをもって8月安値を起点とした上昇波の継続を確認でき、これからも息の長い上昇を果たせる。換言すれば、8月安値69.95円を起点とした上昇波は推進波であり、ブルトレンドはまだ初歩段階である。
9月末安値71.71円までの反落は途中のスピード調整を果たしたところも大きい。同調整があったからこそ目先までのトレンドを健全化させ、76円台前半のトライを果たすまで比較的にスムーズな値動きを期待できるかと思う。
7月後半から大きく続落し、米ドル／円と連動、また豪ドル／米ドルの続落という「ダブルパンチ」で一気に年初来安値を更新した。しかし、繰り返し指摘したように、その安値更新自体が下落波の「クライマックス」のサインと見なすべきで、安値更新後の下値余地限定的なら、むしろ底打ちしやすかった。
我々の推測の通り、8月26日のサインが果たした「リバーサル・デー」の役割が大きく、9月高値のブレイクをもって最終認定が図られたわけである。
9月高値のブレイクは重要なポイントであり、同高値更新をもって前記シナリオの証左のみではなく、1月安値に対する一時の下放れ自体も大きな「ダマシ」のサインと化し、ここから紆余曲折でも4月高値80.74円への全値戻しを果たすだろう。8月安値を起点とした上昇波の本格化につれ、ブル基調が一段と鮮明化される公算。
目先のターゲットはまず200日線に照準を合わせ、7月高値の打診を図るだろう。76円関門や76円台前半はターゲットであり、今週にて達成される可能性も。直近のサインとして、10月31日の陰線は一応弱気「アウトサイド」だったが、すぐに否定されている。また11月7日陽線の強気「リバーサル」（あるいはアウトサイド）の点灯もあって、ブルトレンドの継続が保てる見通しだ。
米中貿易協議の可能性に刺激され、世界的株高でリスクオンムードの再来が見られる。リスクオンの恩恵を受けやすい豪ドル／円は、8月安値までの「売られすぎ」への反動という意味合いもあって、ここからの上昇波の加速を有力視する。
73円台後半～74円台前半はメインサポートゾーンであり、何らかの材料なしでは割り込めないだろう。今週も強気スタンスで臨みたい。
