前回はやみくもな節約では人生を豊かにできない理由を書きました。
>>「節約」だけでは人生は豊かにならない(その1)
今回は節約による機会損失と、そんな節約よりも前にやるべきことについて書いてみたいと思います。
節約は人生の可能性を狭めてしまう
節約というと、衣食住の最低限の出費以外はとにかく支出しないようにしようとしてしまいがちです。例えば、人と会ったり、一緒に飲みに行ったりしないで交際費を節約する。本を買ったり、セミナーに行ったりという自己啓発にもお金を使わないといった具合です。
このような節約をすれば、確かに支出は減ります。しかし、それによって人間関係を構築して新しい仕事を得る機会や価値のある情報を収集して自己成長する機会を失ってしまいます。それは、短期的には経済的メリットがあっても、長期では人生の大きなマイナスになってしまうのです。
支出を減らすより収入を増やすことを考える
お金の計算で忘れてはいけないのは、
収益=収入-支出
という関係です。
目標である収益を増やすための方法は、支出を減らすことでも可能ですが、むしろ収入を増やすことを考えていった方が前向きです。
節約とは支出を減らすことで収益を増やそうとする行為です。節約には限界があります。また支出を減らすことで、収入も減ってしまっては「縮小均衡」のスパイラルに陥ってしまいます。
私は収益を最大化したいのであれば、節約よりもむしろ収入を増やす方法を考えるべきだと思います。もし支出が増えたとしても、それ以上に収入を増やせれば、収益は増えていくからです。
仕事の収入とは、商品やサービスを提供したことに対するクライアント(顧客)からの感謝の印と考えることができます。
支払う金額よりも受け取る価値が大きければ、その商品・サービスは支持され、売上が上がり、収入につながっていきます。
つまり収入を増やすためのポイントは「価値>価格」を意識することです。
節約と異なり収入アップの良いところは、収入の増加にはリミットが無いことです。やり方次第で、今の何倍もの収入を得ることは決して不可能なことではないのです。私も支出を削ることにエネルギーを割くのをやめ、価値の提供を意識して仕事をするようになって、収入を何倍にも増やすことができました。
資産運用も節約だけを考えない
仕事で収入アップを目指すのと同時にやるべきことは資産運用です。
金融資産も手数料や信託報酬のような支出(コスト)を削っていく「節約」で収益を増やすことができます。低コストのインデックスファンドを使えば良いですが、これには限界があります。
コストをかけて情報を収集したり、金利を払ってでも借入をしたりして、そのような費用以上に投資の成果が得られる投資方法もあります。低コストのインデックスファンドを積み立てるだけではなく、幅広い投資の可能性を追求していくべきなのです。
仕事でも投資でも共通するのは、節約だけでは自分が望むような結果が得られないということです。無駄な支出は当然避けるべきですが、優先すべきなのは節約で出ていくお金をせき止めることよりも、入ってくるお金を増やす方法を考えること。
節約を最優先している人の人生は味気なく、魅力を感じません。私が尊敬するお金との付き合い方に長期で成功している人は、仕事でも投資でも幅広い視点を持ち、そのために必要なコストと手間をかけています。学ぶべきなのは、成功しているそんな人のやり方です。