「間接税」と「直接税」、その違いは?
気候もようやく秋めいてきましたが、千葉県の皆様は今も大変な状況におられ、心よりお見舞い申し上げます。
こうした事態の中でも、いよいよ消費税増税のカウントダウンは始まっています。税金については複雑で、今ひとつなじみがないという方が多いですよね。そこで、改めて確認です。
消費税は、買い物時やサービスを受けた時に価格に上乗せされ税金を直接支払っている気になりますが、実際に税金を納めるのは商品やサービスの提供者です。「税金を納める人(納税者)と税金を負担する人(担税者)が別である」ため「間接税」と言い、他に酒税、たばこ税などがあります。一律に同率の税負担なので水平的公平と言われます。
これに対して、「税金を納める人(納税者)と税金を負担する人(担税者)が同じである」のが「直接税」です。所得税や法人税がこれに当たり、「累進課税制度」など条件により税負担が異なる仕組みは垂直的公平と言われます。ちなみに投資の利益は「譲渡所得」「配当所得」「利子所得」とそれぞれ所得税が課され、税の分類上は直接税になります。
余計な税金を支払わないための節税方法3つ
間接税である消費税が増税されますが、自身が関わる税全体で考えることで節税効果はより大きくなります。NISAなどの投資制度をご紹介してきたのもそのためです。
節税方法には「所得控除」「税額控除」「非課税」などありますが、自ら申請し、申告をしないと利用できないこともあります。みすみす余計な税金を支払うことはありません。
所得控除
年末調整でおなじみの「生命保険料控除」や申告が必要な「医療費控除」など。
税率を掛け合わせる前に所得金額から控除され、結果として所得税が少なくなるという仕組みです。控除金額=節税額ではありません。
iDeCoの掛金も所得控除の対象です。確定申告書の「小規模企業共済等掛金控除」の欄に忘れずに書き入れましょう。年内に支払った掛金は全て控除額となります。
税額控除
(所得金額-所得控除)×税率-税額控除=税額となるため、節税効果は大きいです。
株式の配当金を受け取っていると使える「配当控除」がありますが、一定以上の総合課税の配当所得がある場合に限られます。損益通算ができる申告分離課税を選択していると受けられません。
また「特定増改築等住宅借入金等特別控除」(住宅ローン減税)やバリアフリーなど一定のリフォームをしたときなどに使える「住宅特定改修特別税額控除」(リフォーム減税)などは確定申告が必要ですが、大変おトクな税額控除制度です(住宅ローン減税は2年目からは年末調整で受けられます)。
非課税
NISAやiDeCoの運用益でご紹介済みですが、そもそも税金を支払わない、最大の節税です。
住宅購入をする際に父母や祖父母から資金援助を受ける場合は「住宅取得等資金の贈与の非課税」という強い味方も。通常の贈与であれば年間110万円を超えると贈与税がかかりますが、住宅取得に関しては700万円まで非課税です。
節税について知り、活用することで、上手に資産を増やすようにしていきましょう。