東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は83円高の2万2044円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども総じて上昇しました。

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の米連邦公開市場委員会(FOMC)後の記者会見での発言や円安進行を受け、日経平均は103円高の2万2064円で寄り付きました。日経平均は10時前に294円高まで上昇し高値をつけると円安が一服となったことなどからやや上げ幅を縮め222円高の2万2183円で前場を終えました。昼休み中に日銀が金融政策の現状維持を発表するとドル円は円高に振れ107円台をつけました。それを受けて日経平均は後場に入りさらに上げ幅を縮め一時は42円高まで弱含みましたが、節目の2万2000円を割ることなく底堅さをみせると持ち直し結局83円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3637億円でした。

東証33業種は輸送用機器や鉄鋼、機械の3業種を除く30業種が上昇しました。中でも繊維製品が2%超の上昇となったほか、サービス業や電気・ガス業などが上昇しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が0.4%上昇したほか、リクルートホールディングス(6098)や任天堂(7974)、コロプラ(3668)、東京エレクトロン(8035)が上昇しました。中でもコロプラは新作スマホゲーム「ドラクエウォーク」がトップセールスランキングで2位へと順位を落としたことから朝方こそ売りに押される場面が見られましたが、持ち直すと5.9%高で取引を終え3日続伸となっています。一方でファーストリテイリング(9983)やトヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)キーエンス(6861)は下落しました。

その他材料が出たところでは、漬物製造のピックルスコーポレーション(2925)が2020年2月期の業績予想を上方修正したことで5.1%高となりました。また、ラグビーワールドカップの開催を明日に控えてビール需要拡大への思惑からキリンホールディングス(2503)やアサヒグループホールディングス(2502)など物色され、キリンホールディングスは3.2%高となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

昨日の米国市場でダウ平均が小幅ながら上昇に転じて取引を終えたこともあって本日の日本市場は上昇しました。FOMCで市場の予想通り利下げが決定され、パウエルFRB議長が追加緩和に柔軟な姿勢を示したことでやや安心感が広がっています。一方でFRB内では年内の追加緩和の必要性について意見が分かれており、今後の動向が注目されます。

(マネックス証券 プロダクト部)