特別調査 個人投資家の株主優待活用の実態を大特集!

株主優待の有無は日本株の投資判断に影響しますか?

 
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株主優待の有無が投資判断に影響するか尋ねたところ、58%の投資家が「強く影響する・影響する」と回答しました。6割近い投資家が株主優待の有無で投資判断を変更する可能性があるということで、株主優待の有無が株価形成に一定の影響を与える可能性がありそうです。

どのような内容の株主優待に魅力を感じますか?

マネックス証券作成 (その他には美容関連製品、おもちゃ、タオル、化粧品、文房具を含みます。)

どのような内容の株主優待に魅力を感じるかを尋ねたところ「QUOカード等の金券」という回答が最多となりました。使い勝手の良い金券類に魅力を感じている投資家が多いようです。その他自社製品のプレゼントや買い物券等の回答も多くなりました。

株主優待がある銘柄の購入時期について

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株主優待がある銘柄の購入時期について尋ねたところ、「株価をウォッチしておいて株価が下がったら買うことが多い」との回答が最多となりました。「権利付き最終売買日の直前に買うことが多い」との回答は6%にとどまっており、時期はあまり気にされず、株価水準が判断材料として重視されていることがわかりました。

株主優待権利取得後の投資行動について

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株主優待の権利を取得した後の投資行動について尋ねたところ、「売却せず長期的に保有を続けることが多い」との回答が35%で最も高くなりました。続いて「売却せずしばらくは保有を続けて株価動向次第で判断することが多い」との回答が32%で続きました。権利を取得してもすぐに売却するわけではなく一定期間保有する前提で優待銘柄に投資している投資家が多いことがわかりました。

株主優待をどう使う?

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もらった株主優待をどのように使うか尋ねました。「自分で使うことが多い」との回答が74%で最も高くなりました。「家族や友人にプレゼントすることが多い」との回答も20%に達しており、プレゼントとして株主優待を活用している方が一定数いることがわかりました。

おすすめの株主優待銘柄は?

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株主優待を出すおすすめの銘柄について、アンケートご回答者お1人につき1銘柄を尋ねました。回答が最も多かったのはオリックス(8591)でした。続いてイオン(8267)やすかいらーくホールディングス(3197)、ANAホールディングス(9202)、日本マクドナルドホールディングス(2702)など、知名度が高く私達の生活に身近な銘柄が多くランクインしました。

株主優待をもらって嬉しかったことやエピソードがあれば教えてください

寄せられた主なエピソード(一部抜粋・誤字の修正を除き原文ママ)
・子供に渡したら喜んでもらえた。
・優待券だけで食事代を賄えた時、得した気分になれる。
・投資に反対だった女房が優待券ゲットでにこにこ顔。
・QUOカードとクレジットカードがあれば キャッシュがいらないこと。
・オリエンタルランド株を妻とそれぞれ所有してディズニーランドチケットを取得。
・少額投資でスタートしていたため配当金も数十円から数百円、投信も口数が少なくヨコヨコの進展、そんな時に実際に現物としてもらえたお米券は、額面以上に輝いて見えた。
・御馳走しても負担がないので、気分良く使える。食事券をあげるとみんな喜ぶので、何となく気分がいい。
・デートで使うとき、彼女にケチっているとみられないかが不安。
・極楽湯の優待券を息子が楽しみにしているので、そのためだけにずっと保有しています。
・数ヶ月間、株主優待でもらったQUOカードを使うことで、現金をほとんど使わないですんだ経験をしたことがうれしかった。
・子供の好きなお寿司を毎月食べられていること。
・飛行機の株主優待は帰省、旅行で重宝しています。
・それまで知らなかったおいしい食べ物をもらった時、うれしかった。
・優待があるのを知らなかったときカタログが送られてきて選ぶ楽しさと届いてからの楽しみとでわくわく感を味わえて嬉しかった。
・株式投資をするきっかけが株主優待でした。そのため優待品は我が家になくてはならないものになっていて、日々の生活でとても助かっています。これからますますお得な優待が増えてくれることを期待しています。
・普段家族にしてやれない贈り物の代わりに、記念日にプレゼントを購入出来て喜ばれた。
・地方のグルメを受け取って食べたら大変おいしく家内が喜んでくれ嬉しかった。
・株主優待を利用しながら長期保有で10年後に株価が徐々に上昇し結局10倍になってから売却したこと。
・投資にはリスクがあり、家内は投資には積極的でないものの優待品については株価の騰落に関わらず、金額にすれば僅かであるが優待品を得られれば家族が和む場になるものと思料する。
・自分で株主投資をした証に優待券が来たときは、大人になった気分がした。
・株主優待の届け先を自由に選択できる場合、兄弟宛に送って楽しんでもらっています。
・世界的な暴落相場のとき、保有している日本株価が安値を更新し、売ろうか迷っていた。そんな沈んだ気持ちの時期に食品やQUOカードの優待が送られてきた。少し嬉しく気持ちが楽になった。
・オーナーになったので、店員さんの対応が丁寧に接してもらえるようになった。
・QUOカードの優待株を数社持っており、優待が届くとコンビニでなんやかんや買います。
・市販ではなかなか買えないワインをもらった時はとてもうれしかった。
・カラオケボックスの優待券をいただいたので、昔の彼女と歌いまくりました。

株主優待をもらって嬉しかったことなどのエピソードをお寄せいただきました。投資に反対している家族が株主優待で喜んでくれた、などご自身以外の方を喜ばせることにも株主優待は有効であるとのエピソードが印象的でした。

定例調査~個人投資家の相場観について~

日本、米国、中国のDI

今後3ヶ月程度の株価予想
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日経平均株価(終値)と日本株DIの推移
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今後3ヶ月程度の各国(日本、米国、中国)の株式市場に対する個人投資家の見通しは、 前回調査より日本株DI(※)が18ポイント上昇、米国株DIは6ポイント上昇、中国株DIが14ポイント上昇と3地域のDIが揃って改善しました。

【日本株DI】(2019年6月)  -19→(2019年9月)9(前回比+18ポイント)
【米国株DI】(2019年6月)   25→(2019年9月)31(前回比+6ポイント)
【中国株DI】(2019年6月) -55→(2019年9月)-41(前回比+14ポイント)

  • DI:DIとは、相場が「上昇すると思う」と回答した割合(%)から「下落すると思う」と回答した割合(%)を引いたポイントです。DIがプラスとは、「上昇すると思う」と回答した割合が高く、DIがマイナスとは、下落すると思うと回答した割合が高いことを示します。

為替市場について

今後3ヶ月程度の米ドル/円相場予想
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今後3ヶ月程度の米ドル/円相場の見通しについて、「円安になると思う」と回答した個人投資家の割合が15%と、前回調査の26%から減少しました。一方で「円高になると思う」と回答した割合は47%から65%に大きく増加しました。個人投資家が円高進行を予想する理由として、米中貿易摩擦の影響によるリスクオフなどが考えられます。

【円安になると思う】(2019年6月)26% →(2019年9月)15%(前回比-11%)
【変わらないと思う】(2019年6月)28% →(2019年9月)21%(前回比-7%)
【円高になると思う】(2019年6月)47% →(2019年9月)65%(前回比+18%)

総 括 (マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋裕)

今月は個人投資家に非常に人気のある「株主優待」をテーマに特別調査を行いました。株主優待は賛否両論のある日本固有の制度です。確かに機関投資家からしたら株主優待をもらってもほとんどリターンに関係ありませんし、株主平等の原則から優待を出すのであればその分を配当に回すべきであるとの理屈もあります。

ただ、優待を提供する企業は一般になるべく多くの投資家に長期的に株主でいてほしいと思っていますし、個人投資家に非常に人気のある株主優待を活用して投資家の裾野を広げたいとの思いもあるでしょう。賛否両論ある制度ではありますが個人投資家にはメリットが大きい制度であることも事実で今後も株主優待の人気は続いていくとみられます。

また実際に株主優待は株価への影響が大きく出ていると見られる場合があります。例えば日本マクドナルドホールディングス(2702)は客離れが起き業績が非常に悪かった時期も優待目当ての個人投資家の買いが支えの1つとなって株価は大きくは下落しませんでした。その後業績がV字回復する際には株価は大きく上昇していきました。

今回優待をもらって嬉しかったエピソードをご回答いただきましたが、「いつもは投資に反対している家族が優待を受け取って喜んでくれた」というご回答が複数寄せられました。とかく投資は危険なものとして扱われ家族や友人から反対されがちですが、投資の魅力が株主優待を通して多くの方に伝わればとても素晴らしいことではないかと感じています。

今月も皆様のおかげで大変有意義な調査を行うことができました。ご協力本当にありがとうございました。(2019年9月10日執筆)


■調査の概要と回答者の属性

 

 

  • 本情報は個人投資家への調査に基づいて作成したものです。当社は記載した銘柄の取引を推奨し、勧誘するものではありません。当社は本情報の内容に依拠してお客様が取った行動の結果に対し責任を負うものではございません。銘柄選択や売買タイミングなどの投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。