前回のコラム「米ドル/円、次の重要変化日を探る」では10月25日、9月17日変化日について述べ、週末の均衡表との関係が大事と述べました。

実際の変動は9月3日から9月10日現在まで107.496円まで上昇する結果となりました。均衡表、遅行スパンは好転した事になりますが、現在位置は先行スパン下限水準で頭を押さえられる格好になっています。

【図表1】米ドル/円(日足)
出所:筆者作成

遅行スパンと相場実線は106.916円、基準線と転換線は106.3円水準で交わっていますからいずれかが底値モミの中心水準と言えますが、9月10日高値107.496円ではいずれの水準を中心としてもモミアイ上限に達していないことがわかるでしょう。

8月26日安値からの三波動構成とすれば7日、7日の9月11日が変化日、計算値はE108.899円、V107.622円、N107.956円、NT107.013円とある中でNTのみ達成ですから、必ずしも上昇量ありとは言えません。

日足先行スパン上限がほぼV値水準ですから、上昇継続ならば明日107.7円水準は要注意ということになります。

今回は時間足で8月26日以降の変動を見てみましょう。

【図表2】米ドル/円(1時間足)
出所:筆者作成

図表2は8月26日安値からの1時間足となります。

5波動もしくは7波動ととらえることができますが、三波動の連続、重なりととらえれば必ずしも上昇の勢いがあるとは言えぬことがわかるでしょう。

107.6円台に重なる計算値がありまして、これを超えきることができるかどうかが時間足での問題となります。9月3日を起点とすれば9月10日22:00に最大時間が経過、8月26日起点では9月15日に最大時間が経過します。

日足では9月11日が変化日ですから9月11日6:00からの方向が目先においては大事と言えるでしょう。

これまで9月2日、4日、5日を重視していましたが、9月5日以降の続伸は一応評価できるものではあります。

しかしながら、現段階では底値モミからの上放れを明確化させたわけではなく、日足先行スパンを上抜いたとしても上昇継続を期待するには難ありと言えるでしょう。次の変化日は9月17日、前回述べた10月25日同様変化日が重なるものとなっています。

8月26日安値から見れば基本数値17日、8月1日からの下落が18日間ですから、この点でも大事であります。軸とすべきは9月17日までの上昇か底値モミ継続かであり、明日変化日ではこの点明らかにはなるでしょう。

9月17日までの上昇あれば、値段はともかく今後の上昇相場の可能性を示唆するものにはなります。最重要視すべきは10月末でありますが、安値からの戻りがどこまであるかでその後の相場の規模は変わってくるのであります。

今週変動では計算値と均衡表のみ注目しておけば良いでしょう。

 

※本文ならびにチャートの時間軸は取引日で作成しています。