【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 27349.19  △177.29 (7/23)
NASDAQ: 8251.40  △47.27 (7/23)

1.概況

米国市場は米通商代表部のライトハイザー代表が29日に訪中すると伝わったことで米中の貿易交渉が進展するとの期待が高まったことや市場予想を上回る決算を好感した買いから続伸しました。59ドル高でスタートしたダウ平均は取引開始直後に130ドル高近くまで上昇した後上値が伸び悩み昼前に30ドル高余りまで上げ幅を縮める場面もありましたが、米中貿易交渉が再開されると伝わると取引終盤に再び上げ幅を広げ結局177ドル高の27,349ドルで取引を終えています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も47ポイント高の8,251ポイントとなっています。

2.経済指標等

6月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比1.7%減の527万戸となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業を除く10業種が上げました。そのなかでも素材が2%近く上昇したほか、資本財・サービス、金融、不動産も1%以上上げています。

4.個別銘柄動向

コカ・コーラ(KO)が市場予想を上回る増収増益の決算を発表したことに加え、通期の業績見通しを引き上げたことで6%余り上げ上場来高値を更新しダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。ダウ平均構成銘柄ではダウ(DOW)も3%以上上げたほか、ゴールドマン・サックス(GS)とキャタピラー(CAT)も2%を超える上昇となっています。また、市場予想を上回る決算を発表し通期の業績見通しを引き上げたユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)も1%以上上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、バイオ製薬のバイオジェン(BIIB)が市場予想を上回る決算を受けて5%近く上げています。玩具大手のハズブロ(HAS)も市場予想を上回る決算を受けて10%近く上げ上場来高値を付けています。一方でアップル(AAPL)がインテル(INTC)からスマホ向け通信半導体事業を買い取る交渉を進めていることが明らかとなったことでクアルコム(QCOM)が2%以上下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.04%高い2.08%となりました。ドル円は円安に振れ108円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高と円安を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)