【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25877.33  △197.43 (5/21)
NASDAQ: 7785.72  △83.35 (5/21)

1.概況

米国市場は米政府がファーウェイへの輸出禁止に猶予期間を設けると発表したことで3日ぶりに反発しました。102ドル高でスタートしたダウ平均は200ドル高近くまで上げ幅を広げた後一旦上値が伸び悩みやや弱含みましたが、午後に入って再び上げ幅を広げると取引終盤には220ドル高近くまで買われる場面もありました。結局ダウ平均は197ドル高の25,877ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も83ポイント高の7,785ポイントとなっています。

2.経済指標等

4月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比0.4%減の519万戸となり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち生活必需品を除く10業種が上げました。そのなかでも素材と情報技術、資本財・サービス、エネルギーが1%以上上昇したほか、コミュニケーション・サービスも1%近く上げています。

4.個別銘柄動向

米政府がファーウェイへの輸出禁止に猶予期間を設けると発表したことでハイテク株が買われました。インテル(INTC)が2%余り上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなったほか、アップル(AAPL)も2%近く上げています。さらに通信用半導体のザイリンクス(XLNX)も4%以上上げたうえ、メモリーを供給するマイクロン・テクノロジー(MU)も3%近く上昇しました。

また、ボーイング(BA)も2%近く上げました。エチオピア航空が運航していた旅客機737MAXの墜落事故について米当局が鳥と衝突するバードストライクが事故を引き起こしたとするボーイングの説明を信じ始めていると伝わったことが好感されました。

一方で決算で売上高と1株利益が市場予想を下回った百貨店のコールズ(KSS)が急落し12%以上下げました。百貨店のJCペニー(JCP)も決算で売上高と1株利益が市場予想を下回ったことで7%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い2.42%となりました。ドル円は110円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が一目均衡表の雲の上限(21,421円)を試すような展開をみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)