【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 25967.33 △2.24 (5/8)
NASDAQ: 7943.32 ▼20.44 (5/8)
1.概況
米国市場は9日からスタートする米中の閣僚級の貿易協議を前に様子見となるなか小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は31ドル安でスタートすると75ドル安まで売られましたが、下げ渋ると前日に大きく下げた反動もあってまもなくして買いが優勢となりました。取引終盤に153ドル高まで買われる場面もあったダウ平均は引けにかけて上げ幅を縮めると結局2ドル高の25,967ドルと3日ぶりに小幅に反発して取引を終えています。
一方でS&P500株価が4ポイント安の2,879ポイントと3日続落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も20ポイント安の7,943ポイントとこちらも3日続落となっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち公益事業やコミュニケーション・サービス、金融などの8業種が下げ、公益事業は1%を超える下落となりました。一方でヘルスケアと不動産、資本財・サービスの3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
今後3年間の売上高と利益が1桁の伸びに止まるとの見通しを発表したインテル(INTC)が2%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。また、決算で売上高が市場予想を下回った旅行サイトのトリップアドバイザー(TRIP)が急落し11%以上下げています。配車サービス大手のリフト(LYFT)も最終赤字が市場予想以上に拡大したことで急落し11%近く下げています。さらに決算が減収減益となった人工透析を手掛けるダビータ(DVA)も大きく下げ8%を超える下落となりました。
一方で決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったウォルト・ディズニー(DIS)が1%以上上げたほか、ゲームソフト大手のエレクトロニック・アーツ(EA)も決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで1%以上上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.48%となりました。ドル円は110円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は買い材料に乏しいことから軟調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の21,500円を本日も維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)