【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 26384.63 △166.50 (4/4)
NASDAQ: 7891.78 ▼3.77 (4/4)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数はトランプ米大統領が中国の副首相との会談で首脳会談の日程を議論する可能性があると伝わったことなどで米中貿易協議進展への期待から続伸となりましたが、前日に大きく上昇した半導体株などに利益確定の売りが出たことでナスダック総合株価指数は反落となりました。
ダウ平均は取引開始後まもなくして170ドル高まで上昇した後昼過ぎに80ドル高程度まで弱含む場面もありましたが、取引終盤で再び上げ幅を広げると引け間際には180ドル高まで買われました。結局ダウ平均は166ドル高の26,384ドルで取引を終え続伸となっています。また、S&P500株価指も5ポイント高の2,879ポイントと6日続伸となりました。
一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は3ポイント安の7,891ポイントと6日ぶりの反落となっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万件減の20万2000件となり悪化を見込んでいた市場予想に反して改善しました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材やエネルギー、一般消費財・サービスなどの7業種が上げ、素材は1%高となりました。一方で情報技術や公益事業などの4業種が下げています。
4.個別銘柄動向
米中貿易協議進展への期待からボーイング(BA)が3%近く上げ、ダウ平均を1銘柄で75ドル余り押し上げました。ダウ(DOW)も5%近く上げダウ平均を20ドル近く押し上げています。さらに決算で売上高が市場予想を上回った酒類販売のコンステレーション・ブランズ(STZ)が6%を上回る上昇となりました。一方で1-3月期の世界の販売台数が市場予想を下回ったことで電気自動車のテスラ(TSLA)が急落し8%以上下げています。また、前日に大幅高となったマイクロン・テクノロジー(MU)も投資判断の引き下げを受けて2%を上回る下げとなりました。動画配信機器のロク(ROKU)も投資判断と目標株価の引き下げを嫌気して6%近く下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%低い2.51%となりました。ドル円は111円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でダウ平均が続伸となったことから上昇してのスタートが予想されます。米雇用統計の発表を控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)