【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25914.10  △65.23 (3/18)
NASDAQ: 7714.48  △25.95 (3/18)

1.概況

米国市場は金融株や石油株への買いを支えに続伸となりました。46ドル安でスタートしたダウ平均は前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開がしばらく続きましたが、取引終盤に買いがやや優勢になると結局65ドル高の25,914ドルで取引を終え4日続伸となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も25ポイント高の7,714ポイントと続伸となりました。

2.経済指標等

3月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は62に止まり市場予想を下回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、エネルギーと一般消費財・サービス、金融が1%以上上昇しました。一方でコミュニケーション・サービスや不動産などの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向

経営再建中のドイツ銀行がコメルツ銀行と統合交渉を進めると発表したことで再編期待から欧州の銀行株が買われた流れを受けて銀行株が買われました。ゴールドマン・サックス(GS)が2%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。

また、石油輸出国機構(OPEC)加盟国と非加盟の有力産油国が会合を開き6月末で終了する予定の協調減産の延長を協議したことを受けて原油価格が上昇し石油株が買われました。エクソンモービル(XOM)が1%余り上げたほか、シェブロン(CVX)も堅調でした。さらに決済サービスのワールドペイ(WP)がフィンテック大手のフィデリティ・ナショナル・インフォメーション・サービシズ(FIS)に身売りすると発表したことで買収価格にさや寄せする格好で急伸し10%近く上げています。

一方で墜落事故を起こした737MAXについて米運輸省が米連邦航空局の機体認証手続きに問題がなかったか調査していると伝わったことでボーイング(BA)が2%近く下げ、ダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。ボーイングはダウ平均を1銘柄で45ドル余り押し下げています。投資判断の引き下げを受けてフェイスブック(FB)も3%以上下げました。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い2.60%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅な上昇に止まったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円や中国市場の動向をにらみながらの展開となりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)