【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25702.89  △148.23 (3/13)
NASDAQ: 7643.41  △52.37 (3/13)

1.概況

米国市場は良好な米耐久財受注を好感し上昇しました。ダウ平均は82ドル高でスタートするとじりじりと上げ幅を広げ午後には221ドル高まで買われました。しかし、その後トランプ米大統領がボーイング(BA)の主力機737MAXの運航を停止すると表明したことでボーイングが大きく下落するとダウ平均も16ドル高まで急速に上げ幅を縮めましたが、ボーイングが持ち直すと再び上げ幅を広げる展開となり結局148ドル高の25,702ドルで取引を終え反発となっています。

また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も52ポイント高の7,643ポイントと3日続伸となっています。

2.経済指標等

1月の米耐久財受注額は前月比0.4%増となり減少を見込んでいた市場予想を上回りました。また、民間設備投資の先行指標となる非国防資本財から航空機を除いたコア受注は前月比0.8%増となりこちらも市場予想を上回っています。さらに1月の米建設支出も年率換算で前月比1.3%増となり市場予想を上回りました。2月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.1%上昇し市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもヘルスケアとエネルギーが1%を超える上昇となったほか、資本財・サービスも1%近く上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄はホーム・デポ(HD)とウォルト・ディズニー(DIS)を除く28銘柄が上げました。そのなかでもユナイテッド・ヘルス・グループ(UNH)が2%以上上げ上昇率トップとなったほか、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)とアメリカン・エキスプレス(AXP)、インテル(INTC)、ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)、プロクター・アンド・ギャンブル(PG)も1%を超える上昇となっています。

ダウ平均構成銘柄以外では、衣料のエクスプレス(EXPR)が決算で既存店売上高の見通しが市場予想を下回ったことで急落し10%余り下げました。動画配信機器のロク(ROKU)も投資判断の引き下げを受けて急落し14%余り下落しています。一方で決済サービス大手のペイパル(PYPL)が中南米の電子商取引大手メルカドリブレ(MELI)に7億5000万ドルを出資すると発表したことが好感され2%近く上げています。メルカドリブレも5%余り上げています。 

5.為替・金利等

長期金利は0.02%高い2.62%となりました。ドル円は111円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の21,500円を回復できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)