東京市場まとめ

1.概況

本日の日本市場は昨日の米国市場が大きく上昇したことから大幅続伸となりました。日経平均は236円高の21,361円で寄り付くと直ぐに上げ幅を広げる展開となりました。しばらくは節目の21,500円を前に伸び悩みましたが、中国市場の上昇もあって前引け間際に21,500円を上回ると前場は396円高の21,521円で取引を終えました。後場に入って13時に443円高の21,568円まで上値を伸ばした日経平均はその後高値圏で保ち合いとなり21,500円台で推移すると結局378円高の21,503円で引けています。こうしたなか新興市場も堅調で東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均がともに続伸となっています。

2.個別銘柄等

昨日の米国市場でアップル(AAPL)や半導体大手のエヌビディア(NVDA)が大きく上昇するなどハイテク株が買われた流れを受けて日本市場でもハイテク株に物色が向かいました。そのなかでも上昇が目立ったのがTDK(6762)やアルプスアルパイン(6770)、日東電工(6988)などで、TDKが4.6%高、アルプスアルパインが3.4%高、日東電工が3.6%高となっています。また、日経平均への新規採用が決まったことで昨日にストップ高となったオムロン(6645)は本日も買いを集め4.4%高となったほか、日経平均に採用されるのではとの期待がありながら採用されなかったことで昨日に大きく下げた村田製作所(6981)も本日は反発し1.1%高となりました。さらに「ラグナロクM」というタイトルのスマホゲームが東南アジアでヒットしかつて失敗した海外展開で成功しつつあると紹介されたガンホー・オンライン・エンターテイメント(3765)が8.9%高と大きく上げました。一方で主力銘柄に買いが向かうなか昨日まで大きく上昇していた石川製作所(6208)や豊和工業(6203)に利益確定の売りが出ました。石川製作所が17.8%安、豊和工業が9.7%安と急落し、東証1部で下落率1位と2位になっています。

VIEW POINT: 明日への視点

日経平均は大幅続伸となり先週末に割り込んだ25日移動平均線(21,261円)を回復しました。2月にも25日移動平均線を割る場面がありましたが、翌日に回復し地合いの強さをみせるとその後半値戻しを達成しました。今回も翌々日に回復と2月に似たパターンとなっていることから明日以降の展開に期待が持てそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)