東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は140円安の2万1456円と続落しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて下落しました。中でもマザーズ指数は2%近く下げています。
昨日の米国市場で主要指数が下落したこと、半導体大手のルネサスエレクトロニクス(6723)が中国需要の落ち込みなどから最大2ヶ月間工場の生産を中止すると発表したことなどが嫌気され、日経平均は139円安の2万1456円で寄り付きました。日経平均は下値模索とはならなかったものの寄り付き後もマイナス圏での推移が続き前場を156円安で終えました。日経平均は後場に入ると13時半頃から一段安となりまもなく194円安と1日の安値をつけました。日経平均は引けにかけてやや持ち直したものの結局140円安で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2475億円となりました。
東証33業種は水産・農林業、石油石炭製品、不動産業、陸運業、空運業の5業種のみ上昇し残る28業種は下落しました。中でも非鉄金属、電気機器、海運業、金属製品、銀行業などの景気敏感セクターの下げが大きくなりました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は下げた銘柄が多くなりました。売買代金トップの任天堂(7974)が2%近く下げたほか、ソニー(6758)、武田薬品(4502)、村田製作所(6981)、みずほ(8411)、三菱UFJ(8306)、トヨタ自動車(7203)がいずれも下げています。昨日固定資産の減損損失などの影響で業績予想を大幅に下方修正したみずほは1.5%安となりました。一方でソフトバンクグループ(9984)、ファーストリテイリング(9983)、ZOZO(3092)は小幅に上げています。
最大2ヶ月の生産停止を発表したルネサスエレクトロニクスは業績悪化懸念からストップ安となったほか、半導体関連各社が大きく売られました。SUMCO(3436)が6%超下げたほか、ローム(6963)、信越化学(4063)、東京エレクトロン(8035)、アドバンテスト(6857)、ディスコ(6146)などがいずれも大きく下げました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は3日続落となりました。ルネサスで明らかになったように中国経済の落ち込みの影響が日本経済にも徐々に波及してきており、関連企業の1-3月の業績の落ち込みが懸念されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)