【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25806.63  ▼13.02 (3/5)
NASDAQ: 7576.36  ▼1.21 (3/5)

1.概況

米国市場は小売り企業の好決算や良好な経済指標が好感される一方で利益確定の売りが出て売り買い交錯となり小幅に続落となりました。こうしたなかダウ平均は一日を通して前日終値を挟んで揉み合い方向感に欠ける展開となり結局13ドル安の25,806ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も1ポイント安の7,576ポイントとなっています。

2.経済指標等

2018年12月の米新築住宅販売件数は年率換算で前月比3.7%増の62万1000戸となり市場予想を上回りました。また、2月の米ISM非製造業景況感指数も59.7と前月から上昇し市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち資本財・サービスや素材、金融などの8業種が下げました。一方でコミュニケーション・サービスと不動産、一般消費財・サービスの3業種が上げています。

4.個別銘柄動向

決算で既存店売上高が市場予想を上回ったことでディスカウントストアのターゲット(TGT)と百貨店大手のコールズ(KSS)が買われました。ターゲットが4%を超える上昇となったほか、コールズも7%を上回る上昇となっています。一方で最高経営責任者(CEO)が2019年のフリーキャッシュフローが赤字になると述べたと伝わったことでゼネラル・エレクトリック(GE)が4%以上下げています。さらに著名投資家のカール・アイカーン氏が保有株の一部を売却したことが明らかとなったレンタカーのハーツ・グローバル(HTZ)が急落し10%近く下げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%低い2.71%となりました。ドル円は111円台後半で推移しています。一時は112円台を付ける場面もありました。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅に下落したことからやや売り優勢でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均はドル円などの動向をにらみながらの展開となりそうですが、利益確定の売りが出やすいなかで底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)