【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 25985.16  ▼72.82 (2/27)
NASDAQ: 7554.51  △5.21 (2/27)

1.概況

米国市場は新たな材料に乏しいなか小幅に高安まちまちとなりました。ユナイテッド・ヘルス・グループ(UNH)の大幅下落が重石となりダウ平均は反落となりましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数はほぼ横ばいとなっています。

ダウ平均は62ドル安でスタートするとまもなくして180ドル安まで売られましたが、その後は下げ幅を徐々に縮める展開となりました。午後に18ドル安まで持ち直す場面もみられたダウ平均ですが戻し切れず引けにかけてやや下げ幅を広げると結局72ドル安の25,985ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も1ポイント安の2,792ポイントと小幅に続落となりました。

一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は5ポイント高の7,554ポイントと小幅に反発となっています。

2.経済指標等

2018年12月の米製造業受注は前月比0.1%増に止まり市場予想を下回りました。一方で1月の中古住宅販売仮契約指数は前月比4.6%上昇の103.2となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや不動産、コミュニケーション・サービスなどの7業種が下げました。一方でエネルギーや資本財・サービスなどの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向

民主党議員が国民皆健康保険制度の法案を提出したことでユナイテッド・ヘルス・グループが5%近く下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなり、ダウ平均を1銘柄で90ドル近く押し下げました。また、ホームセンターのホーム・デポ(HD)も目標株価の引き下げを受けて2%を上回る下落となり、ダウ平均を30ドル余り押し下げています。さらに後発薬大手のマイラン(MYL)も目標株価の引き下げが相次いだことで急落し15%余り下げました。

一方で決算で既存店売上高が市場予想を上回った家電量販店のベストバイ(BBY)が急伸し14%余り上げました。決算で売上高と1株利益が市場予想を上回った食品のキャンベル・スープ(CPB)も10%高と急伸しています。ホームセンターのロウズ(LOW)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことで2%を超える上昇となったほか、ディスカウントストアのTJX(TJX)も決算で売上高や既存店売上高が市場予想を上回ったことから3%を上回る上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.05%高い2.68%となりました。ドル円は111円近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

米国市場が小幅に高安まちまちとなったこともあって本日の日本市場は小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は10時に中国の製造業PMIが発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)