東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は19円安の2万574円と小幅に続落しました。一方でTOPIXやJPX日経400、東証2部指数、新興市場のマザーズ指数など日経平均以外の主要指数は上昇しました。
昨日の米国市場で主要指数は上昇しましたが、昨日の日経平均が米国市場の下落を受けながらも小幅な下げにとどまっていたこともあり、87円安の2万506円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に126円安まで下落しましたが、2万500円を割り込んだところでは底堅くその後は下げ幅を縮めて10時過ぎにプラスに転じ一時27円高をつけました。しかし上値を追うことはなく日経平均は再びマイナスに転じると前場を86円安で終えました。日経平均は後場に入るとじりじりと下げ幅を縮める展開となり、結局19円安と小幅に続落して取引を終えました。東証1部の売買代金は1兆8897億円となりました。
東証33業種は証券商品先物や金属製品、銀行業、化学などの25業種が上昇しました。一方で陸運業や食料品、電気・ガス業など8業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのファーストリテイリング（9983）が3.1％安となったほか、ソフトバンクグループ（9984）、ソフトバンク（9434）、ソニー（6758）が下落しました。ファーストリテイリングは日経平均を60円近く引き下げています。一方で任天堂（7974）、トヨタ自動車（7203）、武田薬品（4502）、東京エレクトロン（8035）、三井住友（8316）、みずほ（8411）、ZOZO（3092）は上昇しました。中でも大幅な下落が続いていたZOZOは4.7％高と大きく上昇しました。
材料が出たところでは、光学機器メーカーのニコン（7731）が7％近い大幅高となりました。オランダ企業と半導体露光装置やデジタルカメラの特許に関する訴訟について約190億円の支払いを受けることなどで合意したと発表したことが好感されました。また、飲食店をチェーン展開するフジオフードシステム（2752）は12％の大幅高となりました。現在のジャスダックから東証1部に市場変更することが承認されたと発表したことが好感されました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は小幅に下げましたがその他の指数は上昇とまちまちの1日でした。本日は欧州中央銀行（ECB）の政策理事会が開催されます。ユーロ圏の景気認識や今後の金融政策の方向性についてどのような示唆が行われるか注目されます。
（マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕）
