東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は85円高の2万2262円と小幅に続伸しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。
昨日の米国市場でダウ平均が600ドルを超す大幅高となったことを受け、日経平均は183円高の2万2360円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に260円高まで上げ幅を広げましたが、そこが1日の高値になるとその後は徐々に上げ幅を縮めました。前場を201円高で終えた日経平均は後場に入ってもじりじりと上げ幅を縮める展開となり14時半過ぎに64円高と1日の安値をつけました。結局日経平均は85円高と1日の安値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5303億円となりました。
東証33業種はサービス業やその他製品、空運業などの23業種が上昇しました。一方で水産・農林業や鉱業、保険業などの10業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が4%超の上昇となったほか、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、ファーストリテイリング(9983)、三菱UFJ(8306)、大日本住友製薬(4506)が上昇しました。大日本住友製薬は後発薬についての特許訴訟で16社と和解したと発表したことで業績悪化懸念が後退し6%高と大きく上昇しました。一方でユニー・ファミマ(8028)が3.4%安と続落したほか、ソニー(6758)、武田薬品(4502)、NTT(9432)がそれぞれ下げています。
その他材料が出たところでは、大手証券が新規に「買い」の投資判断を設定した大手ディスプレイデザイン会社の乃村工藝社(9716)が7.5%の大幅高で年初来高値を更新しました。また、サイバーセキュリティ専門会社のFFRI(3692)はNTTコミュニケーションズと合弁会社を設立したと発表したことが好感され3%近く上昇しました。
VIEW POINT: 明日への視点
日経平均は5日続伸したものの、ダウ平均が600ドルを超える上昇となったことからするとやや物足りない上昇となりました。米中首脳会談を通過するまではリスクオンになりきれないといったところのようです。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)