東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は139円高の2万1646円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場でダウ平均は横ばいにとどまりましたがナスダック総合指数が上昇したこと、ドル円がやや円安に振れたことを受け日経平均は74円高の2万1582円で寄り付きました。日経平均はやや上げ幅を縮めた後に再び上げ幅を広げて160円高近くまで上昇しました。その後急速に上げ幅を縮めて小幅なマイナスに転じた日経平均は前場を3円安で終えました。日経平均は後場に入ると再び上げ幅を広げる展開となり引け間際に177円高をつける場面がありました。日経平均は結局139円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆810億円とやや低水準にとどまりました。東証33業種は水産・農林業や陸運業、食料品、サービス業など内需ディフェンシブセクターを中心にした27業種が上昇しました。一方で鉱業、海運業、鉄鋼、銀行業、非鉄金属、金属製品の6業種が下げています。
2.個別銘柄動向等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が1.3%高となったほか、トヨタ自動車(7203)、日産自動車(7201)、東京エレクトロン(8035)、資生堂(4911)、ソニー(6758)が上昇しました。一方で三菱UFJ(8306)、ソフトバンクグループ(9984)、ファーストリテイリング(9983)、武田薬品(4502)が下落しています。材料が出たところでは、企業向け福利厚生サービスを展開するベネフィット・ワン(2412)が13%超の大幅高となりました。現在上場する東証2部から東証1部への上場が承認されたと発表したことが好感されました。情報サイトを運営するカカクコム(2371)も自社株買いの発表が好感されて6%近い大幅高となっています。
VIEW POINT: 明日への視点
マイナスに転じる場面もあった日経平均ですが、139円高と反発しました。バリュエーション面の割安さと貿易戦争等への不安からの売りが拮抗しているような印象ですが、引き続き下方向へのリスクに警戒すべき局面だと考えています。なお、今夜の米国市場は感謝祭の祝日のため休場です。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)