1.概況
本日の日経平均は195円高の2万3869円と大幅に上昇し6日続伸となりました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場でダウ平均が大きく上昇し史上最高値を更新したことを受け、日経平均は173円高の2万3848円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後伸び悩み10時20分に89円高まで上げ幅を縮めましたが、その後やや盛り返し前場を118円高で終えました。お昼休みの時間帯にドル円が112円台後半まで円安に振れたこと、上海総合指数や香港のハンセン指数が堅調に推移したことも追い風となり日経平均は後場寄りから一段高になるとその後も上げ幅を広げて、14時半過ぎに296円高と1日の高値をつけました。その後引けにかけてやや上げ幅を縮めた日経平均ですが、結局195円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は3兆9626億円と4兆円近くまで膨らみました。東証33業種はその他製品、金属製品、医薬品を除く30業種が上昇しました。中でも石油石炭製品が4.3%高と大きく上げたほか、海運業や保険業、鉄鋼など景気敏感セクターの上昇が目立ちました。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が昨日の大幅高の反動で小幅に下げたほか、ソニー(6758)が2%安、ファーストリテイリング(9983)も小幅に下げたものの、ソフトバンクグループ(9984)、トヨタ自動車(7203)、三菱UFJ(8306)、東京エレクトロン(8035)、三井住友(8316)、スルガ銀行(8358)はいずれも上昇しました。中でも創業家が保有株を売却する意向と伝わったスルガ銀行は19%を超える上昇となりストップ高となっています。その他材料が出たところでは、第1四半期の決算が増収増益だったドラッグストアのクスリのアオキ(3549)が7.6%の大幅高となりました。一方で外資系証券が投資判断と目標株価を引き下げた住宅設備のLIXIL(5938)は4.1%の大幅安となっています。

【VIEW POINT: 明日への視点】
3連休を前にしていることもあってか引けにかけて上げ幅を縮めた日経平均ですが、6日続伸と非常に強い展開となっています。来週は2万4000円にトライし上抜けることができるか注目されます。また、来週は24日に閣僚級の日米貿易協議、26日に日米首脳会談と重要イベントが続きます。通商問題を巡って日米間に何らかの進展がみられるかどうかが日本市場に大きな影響を与えそうです。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)