1.概況
本日の日経平均は104円高の2万2319円と反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が高安まちまちだったものの、ドル円が109円台半ばまで円安に振れたことを受け日経平均は63円高の2万2278円で寄り付きました。日経平均は寄り付き後に上げ幅を広げると9時半頃に166円高と1日の高値をつけました。その後やや上げ幅を縮めた日経平均は前場を130円高で終えました。日経平均は後場に入るとやや狭い値幅でのもみ合いとなり、一時は寄り付きの水準まで上げ幅を縮めたものの引けにかけて持ち直し結局104円高で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆7856億円となりました。東証33業種は電気機器や食料品、倉庫運輸関連など20業種が上昇しました。一方で石油石炭製品、鉄鋼など13業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップの任天堂(7974)が2%安となったほか、三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、ファナック(6954)は下落しました。一方で売買代金2位の東京エレクトロン(8035)が8.4%の大幅高となったほか、武田薬品(4502)、ファーストリテイリング(9983)、日本電産(6594)などが上昇しました。東京エレクトロンは前期業績が堅調だったほか市場予想を上回る今期予想を発表したことが好感されました。その他材料が出たところでは、第1四半期の売上高が前年同期比16.2%増、営業利益が71%増と堅調だったネット広告のバリューコマース(2491)がストップ高となりました。一方で合成ゴムメーカーのJSR(4185)は13%近い大幅安となりました。1-3月期の営業利益が前年同期比37.3%減と急減速したことが嫌気されたとみられます。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は円安を好感して反発しました。やはり決算発表を行った銘柄の大きな値動きが目立っています。本日の大引け後には、野村ホールディングス(8604)、ファナック(6954)、京セラ(6971)、アドバンテスト(6857)などが決算発表を行いました。明日のマーケットの反応が注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)