1.概況
本日の日経平均は23円高の2万2891円と小幅に反発しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数や新興市場のマザーズ指数など主要指数は総じて上昇しました。昨日の米国市場で主要指数が下落したことを受け、日経平均は33円安と小幅に下落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に60円余りまで下げ幅を広げましたが下値模索とはならず踏みとどまるとその後は急速に下げ幅を縮めてプラスに転じました。一時は55円高をつけた日経平均ですが高値追いともならず再びマイナスに転じて前場を14円安と小安く終えました。日経平均は後場に入ると昨日の終値近辺での推移が続き、結局23円高と小幅に反発して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆5498億円となりました。東証33業種は石油石炭製品や銀行業、非鉄金属など22業種が上昇しました。一方でサービス業や建設業、不動産業など11業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちでした。売買代金トップのSUBARU(7270)が7%超の大幅安となったほか、任天堂(7974)、KDDI(9433)、ソフトバンクグループ(9984)、SUMCO(3436)などが下げています。SUBARUは無資格検査問題で昨日記者会見し、12月の国内新車受注が前年同月比3割減となっていることを明らかにしたことから業績悪化が懸念され大きく売られました。一方で三菱UFJ(8306)、三井住友(8316)、みずほ(8411)のメガバンク3行が揃って2%前後の上昇となったほか、トヨタ自動車(7203)も0.8%高となっています。材料が出たところでは、昨日中間決算を発表したツルハホールディングス(3391)が6%近い大幅安となりました。営業利益が前年同期比13.4%増と堅調な決算だったものの、通期の業績予想が据え置かれたことから失望売りが出たものとみられます。一方でロボットスーツを手がけるCYBERDYNE(7779)は昨日大幅高となったことに続き、大手証券が目標株価を引き上げたことが好感され13%近い大幅続伸となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は小幅に反発しました。昨日2万3000円の節目超えはできませんでしたが、本日値崩れせず再び節目を窺う水準に踏みとどまったことは評価できそうです。明日はお昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果発表が行われます。大きな政策変更はないとみられていますが、片岡剛士議員が追加金融緩和の実施について何らかの意見表明を行うかなどが注目されます。

(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)