1.概況
本日の日経平均は84円安の2万2622円と続落しました。東証2部指数や新興市場のマザーズ指数も下落しましたが、TOPIXやJPX日経400は上昇と主要指数は高安まちまちでした。昨日の米国市場でダウ平均は上昇し史上最高値を更新した一方で、ナスダック総合指数は大幅下落と高安まちまちで支援材料になりにくかったこともあり日経平均は111円安の2万2595円と続落して寄り付きました。日経平均は寄り付き後に下げ幅を広げると9時半過ぎに184円安の2万2522円と1日の安値をつけました。ただ、日経平均は2万2500円の節目を前に踏みとどまるとその後は下げ幅を縮めて前場を95円安で終えました。日経平均は後場寄りからさらに下げ幅を縮めると一時は24円安まで下げ幅を縮小し底堅さを示しました。結局日経平均は84円安と小幅に続落して取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆6899億円となりました。東証33業種は3%近く上昇した海運業をはじめとした22業種が上昇しました。一方でその他製品や精密機器、電気機器など11業種が下げています。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位は下げた銘柄が多くなりました。売買代金上位10社のうち、任天堂(7974)、ソフトバンクグループ(9984)、東京エレクトロン(8035)、キーエンス(6861)、トヨタ自動車(7203)、ソニー(6758)、SUMCO(3436)の7銘柄が下げました。一方で三菱UFJ(8306)、ファーストリテイリング(9983)、三井住友(8316)の3銘柄は上げています。バルチック海運指数が堅調に推移していることを受け、海運株が買われました。日本郵船(9101)が4%近く上げたほか、商船三井(9104)、川崎汽船(9107)、ユナイテッド海運(9110)などもそれぞれ上昇しました。その他材料が出たところでは、ピジョン(7956)が5%近く上げました。昨日発表した第3四半期決算で8-10月期の3ヶ月の売上高が前年同期比12%近く増加、営業利益は31%増加と堅調だったことが好感されました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
日経平均は下落したもののTOPIXは上昇と主要指数は高安まちまちでした。やはりやや材料不足のなか2万2500円を中心とした値動きが続いています。今夜の米国市場ではISM非製造業景況指数が発表されます。米企業の景況感が好調に推移しているのか注目されます。
(マネックス証券 マーケット・アナリスト 益嶋 裕)