1.概況
本日の日本市場は米国株高と円安を好感して続伸となりました。84円高の19,591円で寄り付いた日経平均は直ぐに19,600円台に乗せると上げ幅を三桁に広げ11時20分過ぎに154円高の19,661円まで買われました。前場を136円高で終えた日経平均は後場に入ってさらに上値を伸ばし13時半前に一時181円高の19,687円まで上昇しました。その後やや上げ幅を縮めた日経平均ですが、19,600円台で堅調に推移し結局139円高の19,646円で取引を終えています。新興市場も堅調で東証マザーズ指数が続伸したほか、日経ジャスダック平均は8日続伸となり連日で史上最高値を更新しています。
2.個別銘柄等
第一三共(4568)が後場に乱高下となりました。英アストラゼネカが第一三共に買収提案していたと伝わると14時から急伸し13.4%高まで買われましたが、数分後に一時3.1%高まで上げ幅を急速に縮めると5.3%高まで戻したところで買収提案の真偽を確認するためとして14時17分から売買停止となりそのまま取引を終えました。また、富士フイルムホールディングス(4901)が大きく上昇する場面がみられました。中期経営計画で3年間にM&Aに5000億円を投じるほか、配当に計1000億円、自社株買いに計2000億円を使い株主還元を強化すると発表したことが好感されました。引けは2.2%高となっています。大手国内証券による投資判断の引き上げを受けてJFEホールディングス(5411)も3.4%高と大きく上昇しました。
【VIEW POINT: 明日への視点】
先週から節目の19,500円を上回ってくると伸び悩む展開が続いてきた日経平均ですが、本日は19,500円台で失速することなく一時19,600円台後半まで上値を伸ばしました。明日も続伸となった場合には19,700円近辺にある25日移動平均線を超えられるかがポイントとなりそうですが、仮に上回ってくると一昨日に200日移動平均線を試し底堅さを確認して切り返してきただけに調整一巡感も出できそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)