NYダウ: 21812.09 ▼87.80 (8/23)
NASDAQ: 6278.41 ▼19.07 (8/23)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場はトランプ米統領がメキシコ国境沿いの壁建設の予算を計上するため政府機関の閉鎖も辞さない姿勢を示したことを嫌気して反落しました。下落して始まったダウ平均は一日を通して軟調に推移すると87ドル安の21,812ドルと3日ぶりに反落し安値圏で取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も19ポイント安の6,278ポイントと反落しています。
2.経済指標等
8月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)速報値は52.5となり市場予想を下回りました。また、7月の米新築住宅販売件数も年率換算で前月比9.4%減の57万1000戸となり市場予想を下回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち資本財・サービスや一般消費財・サービス、ヘルスケアなどの8業種が下げ、資本財・サービスは1%近い下落となりました。一方で不動産とエネルギー、公益事業の3業種が上げ、不動産は1%高となっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)とウォルト・ディズニー(DIS)、シスコシステムズ(CSCO)が1%を超える下落となったほか、ナイキ(NKE)とキャタピラー(CAT)も1%近く下げています、一方でユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)が1%を上回る上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高と1株利益が市場予想を下回ったホームセンターのロウズ(LOW)や、傘下企業が販売する口内清浄製品のリコールを発表した医療器具のストライカー(SYK)が大きく下げています。カジュアル衣料のアメリカン・イーグル・アウトフィッターズ(AEO)は決算で売上高と1株利益が市場予想を上回ったことで大幅高となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.05%低い2.16%となりました。こうしたなかドル円は円高に振れ109円近辺で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株安と円高を受け本日の日本市場は下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が引き続き19,300円台で下げ渋る動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)