NYダウ: 21674.51 ▼76.22 (8/18)
NASDAQ: 6216.53 ▼5.39 (8/18)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
先週末の米国市場はトランプ政権の混乱を懸念した売りが続き続落となりました。一時110ドル安近くまで下げ幅を広げたダウ平均は、その後トランプ大統領の側近で極右とされるバノン主席戦略官・上級顧問が更迭されたと伝わるとプラスに転じ昼過ぎに40ドル高余りまで買われる場面もありましたが、買いが続かず再び下落すると結局76ドル安の21,674ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も5ポイント安の6,216ポイントとなっています。
2.経済指標等
8月の米ミシガン大学消費者態度指数速報値は97.6と前月から上昇し市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産、電気通信サービス、一般消費財・サービスなどの8業種が下げました。一方で公益事業とエネルギー、素材の3業種が上げています。
4.個別銘柄動向
増収増益の決算と市場予想を上回る業績の見通しを発表した半導体製造装置大手のアプライドマテリアルズ(AMAT)が買われたほか、決算で売上高が市場予想を上回った衣料専門店のロス・ストアーズ(ROST)が急伸しています。また、決算で売上高と1株利益が市場予想を上回った化粧品のエスティ・ローダー(EL)も大きく上げています。一方、決算で1株利益と売上高が市場予想に届かなかったスポーツ用品販売のフットロッカー(FL)が急落しました。スポーツ用品のアンダー・アーマー(UA)やナイキ(NKE)などにも売りが広がり、ともに4%前後の下げとなりナイキはダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。さらに決算で売上高が市場予想を下回った農機・建機のディア(DE)も大幅安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い2.19%となりました。ドル円は108円台後半まで円高が進む場面もありましたが、朝方は109円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
本日の日本市場は買い材料に乏しいことから小動きでのスタートが予想されます。米韓合同軍事演習が本日から始まり北朝鮮への警戒感も強まりやすいなかで、バリュエーション面などに割安感もみられる日経平均が押し目買いなどから下げ渋る動きとなるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)