NYダウ: 21891.12 △60.81 (7/31)
NASDAQ: 6348.12 ▼26.55 (7/31)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。原油価格の上昇などを受けてダウ平均は続伸し史上最高値を連日で更新したものの、主力ハイテク株に売りが出てS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は続落となりました。上昇して始まったダウ平均は一時100ドル高近くまで買われるなど一日を通して堅調に推移すると60ドル高の21,891ドルと5日続伸となり4日連続で史上最高値を更新しています。一方でS&P500株価指数が1ポイント安の2,470ポイントと3日続落となったほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も26ポイント安の6,348ポイントとこちらも3日続落となっています。
2.経済指標等
7月のシカゴ購買部協会景気指数(PMI)は58.9と前月から低下し市場予想も下回っています。一方で6月の米中古住宅販売仮契約指数は前月比1.5%上昇の110.2となり市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち素材や情報技術、資本財・サービスなどの7業種が下げました。一方で金融や電気通信サービスなどの4業種が上げています。
4.個別銘柄動向
原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)が1%近く上げました。また、インドからの航空機受注が今後20年で最大2100機、2900億ドルに達するとの見通しを示したと伝わったボーイング(BA)も目標株価の引き上げもあって買われ上場来高値を更新しています。さらにソフトバンク(9984)が買収を検討していると伝わったCATVのチャーター・コミュニケーションズ(CHTR)が大幅高となっています。一方で同業のスクリップス・ネットワークス・インタラクティブ(SNI)を146億ドルで買収すると発表したCATV向けの番組制作・配信を手掛けるディスカバリー・コミュニケーションズ(DISCA)が財務負担を嫌気した売りで大きく下げています。
5.為替・金利等
長期金利は先週末と変わらずの2.29%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が高安まちまちとなり、ドル円がやや円高となるなど強弱材料が入り混じる格好となっていることから本日の日本市場も小動きでのスタートが予想されます。こうしたなかドル円の動向をにらみながらとなりそうですが、本日も方向感に乏しい展開となりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)