NYダウ: 21613.43  △100.26 (7/25)
NASDAQ: 6412.17  △1.37 (7/25)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は好調な決算を好感して上昇しました。大きく上昇して始まったダウ平均は取引開始直後に160ドル高近くまで買われると一旦60ドル高余りまで上げ幅を縮める場面もありましたが、その後持ち直すと午後には再び150ドル高近くまで上昇しました。取引終盤で上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局100ドル高の21,613ドルと4日ぶりに反発して取引を終えています。また、S&P500株価指数も7ポイント高の2,477ポイントと4日ぶりに反発し19日に付けた史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も1ポイント高の6,412ポイントと続伸し、前日に続いて史上最高値を更新しています。

2.経済指標等
5月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で主要20都市圏の住宅価格指数は前年同月比5.7%の上昇となりましたが市場予想を下回っています。一方で7月の米コンファレンス・ボード消費者信頼感指数は121.1と前月から上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち7業種が上げ、金融とエネルギー、素材が1%を超える上昇となりました。一方でヘルスケアや公益事業などの4業種が下げています。

4.個別銘柄動向
決算で売上高や1株利益が市場予想を上回り、通期の業績予想を上方修正したキャタピラー(CAT)が6%近く上昇し、ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり52週高値を付けました。また、既存店売上高が好調で決算で1株利益が市場予想を上回ったマクドナルド(MCD)も5%近く上げ上場来高値を更新しました。キャタピラーとマクドナルドの2銘柄でダウ平均を90ドル以上押し上げています。また、決算で1株利益が予想を上回ったデュポン(DD)も買われ上場来高値を更新しています。一方で増収増益となったものの決算が市場予想に届かなかったスリーエム(MMM)が5%安となり、ダウ平均を1銘柄で70ドル余り押し下げています。ダウ平均構成銘柄以外では、身売り観測が浮上した書店チェーン大手のバーンズ・アンド・ノーブル(BKS)が急伸しています。

5.為替・金利等
長期金利は0.08%高い2.33%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ111円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高に加え、ドル円も円安となっていることから本日の日本市場は上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が20,000円の節目を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうで、25日移動平均線(昨日時点で20,090円)を試すような展開となるかが注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)