NYダウ: 20547.76  ▼30.95 (4/21)
NASDAQ: 5910.52  ▼6.26 (4/21)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
先週末の米国市場は小幅に反落しました。トランプ米大統領が26日に税制改革案を公表する考えを明らかにしたことで小幅に上昇する場面もみられたダウ平均ですが、23日の仏大統領選の第1回投開票を控え上値は重く一日を通して前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となりました。結局ダウ平均は30ドル安の20,547ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も6ポイント安の5,910ポイントと3日ぶりの反落となっています。

2.経済指標等
4月の米製造業PMI速報値は52.8と前月から低下し市場予想も下回りました。一方で3月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比4.4%増の571万戸と2007年2月以来10年1カ月ぶりの高水準となり市場予想も上回りました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、電気通信サービスが1%を超える下落となったほか、金融も1%近く下げています。一方で公益事業と資本財・サービスの2業種が上げています。

4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)とゼネラル・エレクトリック(GE)が2%を超える下落となりました。一方でマイクロソフト(MSFT)が1%を上回る上昇となったほか、ユナイテッド・テクノロジーズ(UTX)も1%近く上げています。ダウ平均構成銘柄以外では、決算で売上高が市場予想に届かなかった石油サービスのシュルンベルジェ(SLB)が下落し、決算で最終赤字が市場予想よりも拡大した玩具のマテル(MAT)が急落しています。機械のハネウェル・インターナショナル(HON)は決算で1株利益が市場予想を上回り上げています。

5.為替・金利等
長期金利は前日比0.02%高い2.25%となりました。ドル円では仏大統領選の第1回投票で中道・独立系のエマニュエル・マクロン前経済相と極右政党・国民戦線のマリーヌ・ルペン党首が決選投票に進む見通しとなったことを受けて円安が進み、朝方は110円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
仏大統領選の結果を受けて円安が進んでいることから本日の日本市場は続伸でのスタートが予想されます。今週に数多くの重要イベントを控えるなかで日経平均がどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)