NYダウ: 20689.24  △39.03 (4/4)
NASDAQ: 5898.61  △3.93 (4/4)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は原油価格の上昇などを背景に反発しました。下落して始まったダウ平均はしばらくしてプラスに転じ50ドル高余りまで買われましたが、上値が伸び悩んだことで上げ幅を縮め昼過ぎには小幅なマイナスに転じました。しかし大きく下げることなく底堅さをみせたことで持ち直すとその後は小幅高での推移となりました。結局ダウ平均は39ドル高の20,689ドルと3日ぶりに反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も3ポイント高の5,898ポイントとこちらも3日ぶりの反発となっています。

2.経済指標等
2月の米製造業受注は前月比1.0%増となり市場予想と一致しました。また、2月の米貿易収支の赤字額は前月比9.6%減の435億5700万ドルとなり市場予想を上回る改善となりました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや素材、公益事業などの6業種が上げました。一方で不動産や金融などの5業種が下げています。

4.個別銘柄動向
強気の投資判断を好感してキャタピラー(CAT)が2%高となりダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。イラン・アセマン航空から次期小型機「737MAX」を30機受注したと発表したボーイング(BA)も1%を超える上昇となり、キャタピラーとボーイングの2銘柄でダウ平均を27ドル近く押し上げています。また、投資ファンドへの身売り観測が浮上した事務用品販売トップのステープルズ(SPLS)が急伸しています。一方でニューヨークの旗艦店閉鎖を含むリストラ策を発表した高級アパレルのラルフローレン(RL)が大幅安となりました。これを受けて他の小売り株にも売りが波及しノードストローム(JWN)やLブランズ(LB)が大きく下げています。さらに投資判断の引き下げを嫌気して画像処理半導体大手のエヌビディア(NVDA)も急落しています。

5.為替・金利等
長期金利は0.04%高い2.36%となりました。ドル円は110円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高と円安を受けて本日の日本市場は反発でのスタートが予想されます。こうしたなか本日もドル円の動向をにらみながらとなりそうですが、日経平均が昨日の下げをどれだけ取り戻せるのかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)