1.概況
本日の日経平均は14円高の1万9217円と小幅に続伸しました。一方でTOPIXやJPX日経400は小幅に下落と高安まちまちとなりました。なお、本日は3月末決算銘柄の権利落ち日で日経平均は配当落ち分が約130円あったため、実質的には140円以上上昇しています。また、新興市場のマザーズ指数は2.7%の大幅高となりました。昨日の米国市場でダウ平均が9日ぶりに反発したこと、ドル円が111円台まで円安に振れたことから日経平均は13円高の1万9216円と続伸して寄り付きました。本日の日経平均は1日を通して昨日の終値を挟んだ展開となり、高値と安値の値幅は86円ほどとやや狭い値幅での推移となりました。日経平均はマイナス圏で推移する時間帯もありましたが引けにかけてプラスに転じると結局小幅高で取引を終えています。東証1部の売買代金は2兆1595億円と昨日からやや減少しました。東証33業種は。石油石炭製品や電気・ガス業、鉱業など13業種が上昇した一方で空運業やその他金融業など20業種が下げています。

2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップの任天堂(7974)やソニー(6758)、ソフトバンクグループ(9984)が上昇した一方で、トヨタ自動車(7203)やメガバンク3行などが下げています。また、昨日大阪高等裁判所が高浜原発3・4号機の再稼働を認める判断をくだしたことを受け、今後の業績改善期待が高まり電力各社が大きく上昇しました。関西電力(9503)が8.2%高となったほか、東京電力ホールディングス(9501)も4%超上昇、四国電力(9507)も3.6%高となっています。その他材料が出たところでは、ニトリホールディングス(9843)が6.2%の大幅高で上場来高値を更新しました。平成29年2月期の決算が大幅な増収増益を達成、今期も増収増益見込みを発表するとともに、大幅な増配も発表したことが好感されました。また、宝飾品店を展開するヨンドシーホールディングス(8008)は平成29年2月期の営業利益が前期比6%増となり6期連続で最高になった見込みと一部で報じられたことを受け3.7%高としっかりでした。また、本日は3月末決算銘柄の権利落ち日ということで、予想配当利回りの高い一部の銘柄の下落が目立ちました。明和地所(8869)が7.2%安、丸三証券(8613)も6.9%安となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
ダウ平均の9日ぶりの反発やドル円が111円台まで戻すなど外部環境の好転を受け、日経平均は堅調な展開となりました。明日以降も米国株やドル円などの外部環境睨みの展開が続きそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)