NYダウ: 19885.73 ▼5.27 (1/13)
NASDAQ: 5574.12 △26.63 (1/13)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちでした。米大手金融の市場予想を上回る決算を受け午前中は一時60ドル高余りまで買われるなど小幅高で推移したダウ平均ですが、連休を前に上値を追う動きが限られると午後に入り前日終値を挟んで小幅に揉み合う展開となりました。こうしたなか結局ダウ平均は5ドル安の19,885ドルと続落で取引を終えています。一方でS&P500株価指数は4ポイント高の2,274ポイントと反発したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も26ポイント高の5,574ポイントと反発し11日に付けた史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
1月のミシガン大学米消費者態度指数速報値は98.1と前月から低下し市場予想を下回りました。また、2016年12月の米小売売上高も前月比0.6%増となり市場予想を下回っています。2016年12月の米卸売物価指数は前年同月比1.6%上昇し市場予想と一致しました。2016年11月の米企業在庫は前月比0.7%増となっています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融、資本財・サービスなどの5業種が上げました。一方で不動産や素材、エネルギーなどの6業種が下げています。
4.個別銘柄動向
市場予想を上回る決算を発表したJPモルガン・チェース(JPM)やウェルズ・ファーゴ(WFC)、バンク・オブ・アメリカ(BAC)がそれぞれ堅調だったほか、同じく決算が市場予想を上回った資産運用大手のブラックロック(BLK)も小幅に上げています。また、インドの航空会社から主力小型旅客機B737を100機追加受注したと発表したボーイング(BA)も買われました。一方で米テキサス州南部のシェール鉱区の権益を23億ドルで売却すると発表した資源開発のアナダルコ・ペトロリアム(APC)は収益基盤が弱まるとの見方から小幅に下げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い2.39%となりました。朝方のドル円は114円台前半で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
先週末の米国市場が小動きで材料になりにくいなか、ドル円がやや円高となっていることから本日の日本市場は下落でのスタートが予想されます。今晩の米国市場が休場で様子見となりやすいなか日経平均では25日移動平均線がサポートとなるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)