NYダウ: 19942.16  △60.40 (1/4)
NASDAQ: 5477.01  △47.92 (1/4)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は過去最高を更新した好調な新車販売などを好感し続伸となりました。朝方に65ドル高まで買われたダウ平均ですが、上値が伸び悩むと上げ幅を縮め小幅なマイナスに転じました。しかし、大きく下げることなく底堅さをみせると直ぐに切り返しその後は堅調に推移し結局60ドル高の19,942ドルで取引を終えています。またハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も47ポイント高の5,477ポイントとなっています。

2.経済指標等
12月の米新車販売台数は年率換算で1843万台となり市場予想を大幅に上回りました。この結果2016年の累計新車販売台数は前年比0.4%増の1755万台となり前年に続き過去最高を更新しています。また、米連邦準備理事会(FRB)が公表した2016年12月開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)議事要旨では、ほぼ全てのメンバーが緩やかな利上げが適切とみているものの、トランプ次期政権の財政刺激策に伴って経済成長が加速し、利上げのペースが速まる可能性があるとみていることが分かりました。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち電気通信サービスとエネルギーを除く9業種が上げました。そのなかでも素材と一般消費財・サービス、不動産が1%を超える上昇となっています。

4.個別銘柄動向
12月の新車販売が市場予想を上回ったゼネラル・モーターズ(GM)とフォード・モーター(F)が5%前後上昇し大幅高となったほか、目標株価の引き上げがあった油田サービス大手ウェザーフォード・インターナショナル(WFT)や、2017年12月期の収益が昨年10月に示した見通しを上回りそうだと発表したカナダの天然ガス大手エンカナ(ECA)も大きく上げています。また、2016年10-12月期の旅客輸送実績の見通しを引き上げた航空大手のデルタ航空(DAL)や、がん治療部門の新たなトップを指名したバイオ医薬品のギリアド・サイエンシズ(GILD)、株価目標の引き上げがあったケーブルテレビのコムキャスト(CMCSA)なども買われました。一方で決算が予想に届かなかった作業用の制服を提供するユニファースト・コープ(UNF)が大きく下げています。

5.為替・金利等
長期金利は前日と変わらずの2.44%となりました。ドル円はやや円高に振れ117円台前半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国市場が続伸したことから本日の日本市場は堅調なスタートが予想されます。こうしたなか昨日に大幅高となった日経平均がどれだけ上値を伸ばせるのかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)