1.概況
本日の日経平均は1円安の1万9401円と昨日に続いてほぼ横ばいでした。TOPIXやJPX日経400は小幅に上昇と主要指数はまちまちでした。クリスマス休暇明けで引き続き市場参加者が少ないなか、日経平均は約27円分の配当落ちがあったこともあり10円安と小幅に反落して寄り付きました。本日の日経平均は1日を通して方向感に欠ける展開となりました。10時半前に一時プラスに転じた後は前日終値を挟んでもみ合いとなり前場を6円高で終えました。小幅に上昇して始まった後場はまもなくマイナスに転じましたが再びプラス圏に浮上すると一時は上げ幅を40円近くまで広げました。日経平均は引けにかけて上げ幅を縮めると結局1円安で大引けをむかえています。東証1部の売買代金は1兆5591億円と今年最低でした。東証33業種は非鉄金属や鉄鋼、機械など21業種が上げました。一方でゴム製品や繊維製品など12業種が下げています。

2.個別銘柄等
数千億円規模の減損が生じる可能性があると正式に発表し、債務超過の恐れも出てきた東芝(6502)は売りが殺到してストップ安となりました。売買代金上位銘柄は軟調な銘柄が目立ちました。三菱UFJ(8306)、任天堂(7974)、ソフトバンクグループ(9984)、キヤノン(7751)、みずほ(8411)などがいずれも下げています。材料が出たところでは、米投資ファンドのコールバーグ・クラビス・ロバーツ(KKR)が買収することで最終調整に入ったと伝わった日立工機(6581)が16%超の大幅高となりました。また、シャープ(6753)は10-12月期が最終黒字になる見通しだと伝わったことが引き続き好感され10%近い大幅高となりました。

【VIEW POINT: 明日への視点】
実質新年入りとなった本日の日本市場は薄商いのなか方向感が出ず高安まちまちでした。ただ、日経平均の配当落ち分を考慮すると実質的には小幅なプラスとなっています。日本市場は売買代金も非常に少なくなり既にお休みムードといったところで、明日以降も大きな方向感が出る可能性は低いと言えそうです。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)