NYダウ: 19843.41 ▼8.83 (12/16)
NASDAQ: 5437.16 ▼19.69 (12/16)
【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>
1.概況
米国市場は利益確定の売りで小幅反落となりました。上昇して始まったダウ平均は70ドル高まで買われたものの、上値が伸び悩むと昼ごろにはマイナスに転じました。その後プラスとなる場面もありましたが、前日終値を小幅に上回ったところでは上値が重く軟調な展開が続きました。しかし、下値も30ドル安余りと限定的で結局ダウ平均は8ドル安の19,843ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も19ポイント安の5,437ポイントとなっています。
2.経済指標等
11月の米住宅着工件数は年率換算で前月比18.7%減の109万戸と2カ月ぶりに減少し市場予想も下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち金融や情報技術、一般消費財・サービスなど5業種が下げました。一方で6業種が上げ、公益事業と不動産が1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
投資判断の引き下げを受けて百貨店のノードストローム(JWN)が急落するなか、同業にも売りが広がりメーシーズ(M)も大幅安となっています。また、決算で売上高が市場予想を下回ったオラクル(ORCL)も大きく下げています。一方で経営陣の刷新を発表した外食のチポトレ・メキシカン・グリル(CMG)が買われたほか、大幅な値上げを批判されてきた急性アレルギー反応を緩和する注射薬「エピペン」の廉価版を販売すると発表した後発薬のマイラン(MYL)も小幅に上げています。10‐12月期の業績見通しが市場予想に届かなかった機械のハネウェル・インターナショナル(HON)は売りが先行したものの、結局小幅に上げて取引を終えています。
5.為替・金利等
長期金利は前日と変わらずの2.59%となりました。ドル円は117円90銭台で推移しています。
【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株の上昇一服に加え、ドル円もやや円高となるなか、日経平均が9日続伸の後ということもあって日本市場は反落でのスタートが予想されます。短期的な過熱感が意識され、利益確定の売りも出やすいなかで日経平均が5日移動平均線(先週末時点で19,266円)などをサポートに底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)