1.概況
本日の日経平均は136円高の1万8496円と続伸しました。TOPIXやJPX日経400も上昇しましたが、新興市場のマザーズ指数は続落しました。ダウ平均が連日で史上最高値を更新し、ドル円も114円台まで円安に振れたことを受け日経平均は74円高と続伸して寄り付きました。前場の日経平均は10時過ぎに上げ幅を140円近くまで広げるとその後は上げ幅を縮め、前引けは73円高と寄り付きとほぼ同水準となりました。日経平均は後場に入ると再び騰勢を強めました。一貫して堅調に推移した日経平均は14時半頃から一段高となり、引け間際に141円高の1万8502円と1万8500円の節目を回復し本日の高値をつける場面がありました。そのまま日経平均は高値圏で大引けをむかえています。東証1部の売買代金は2兆6919億円と引き続き活況でした。東証33業種は29業種が上昇し、中でも電気・ガス業、銀行業、証券商品先物、海運業、石油石炭製品の5業種は2%を超える上昇となっています。

2.個別銘柄等
ソフトバンググループ(9984)が東証1部の売買代金トップの商いを集めて6%超の大幅上昇となりました。トランプ次期米大統領と孫正義社長が会談し、総額500億ドルを米国に投資すると約束したと報じられたことが材料となりました。新政権になり一時は頓挫した傘下の米通信会社スプリント(S)と同業のTモバイルUS(TMUS)の合併が進むのではないかとの思惑が出たものとみられます。また、子会社のソフトバンク・テクノロジー(4726)も買われてストップ高となりました。その他の売買代金上位銘柄も概ね上昇しました。メガバンク3行、トヨタ自動車(7203)、野村(8604)などがしっかりでした。一方でKDDI(9433)が3%安となったほか、NTTドコモ(9437)が2%近く下げ、NTT(9432)が1%超の下落とソフトバンググループを除く通信各社は軟調でした。

【VIEW POINT: 明日への視点】

トランプ氏と孫氏の会談がサプライズとなりソフトバンググループが大きく買われました。トランプ次期大統領への注目が続くなか、ソフトバンググループは関連銘柄の筆頭になったような格好で今後も値動きに大きな注目が集まります。

(マネックス証券 フィナンシャル・インテリジェンス部 益嶋 裕)