NYダウ: 19216.24  △45.82 (12/5)
NASDAQ: 5308.89  △53.24 (12/5)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は原油高や良好な経済指標を好感して上昇しました。取引開始後まもなくして100ドル高余りまで買われたダウ平均はその後しばらく高値圏で揉み合いましたが、原油価格が伸び悩むと昼前から弱含み午後には上げ幅を20ドル以下に縮める場面もありました。引けにかけてやや持ち直したダウ平均は結局45ドル高の19,216ドルと反発し1日に付けた史上最高値を更新して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も53ポイント高の5,308ポイントと続伸となっています。

2.経済指標等
11月の米労働市場情勢指数(LMCI)は1.5と前月から上昇し市場予想を上回りました。また、11月の米ISM非製造業景況感指数も57.2と前月から上昇し市場予想を上回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアと資本財・サービスを除く9業種が上げました。そのなかでも金融と情報技術が1%以上の上昇となったほか、一般消費財・サービスも1%近く上げています。

4.個別銘柄動向
大手証券による強気の投資判断を好感してゴールドマン・サックス(GS)が2%を超える上昇となりました。また、目標株価の引き上げを受けてバンク・オブ・アメリカ(BAC)やウェルズ・ファーゴ(WFC)、JPモルガン・チェース(JPM)も買われています。そのほか投資判断と目標株価の引き上げを受けてナイキ(NKE)が3%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。ウォルト・ディズニー(DIS)は米投資情報誌のバロンズが来年の注目銘柄に挙げたことが買い材料視され上げています。保有するシェールガス田の権益を4億5000万ドルで売却することで合意したと発表した石油・天然ガス開発大手のチェサピーク・エナジー(CHK)も大幅高となっています。一方で米調査会社がアップルウオッチの10-12月期の出荷台数が前年同期比で7割減になるとの見通しを示したことでアップル(AAPL)が軟調でした。

5.為替・金利等
長期金利は米経済指標の改善を受けて0.01%高い2.39%となりました。ドル円は113円台後半で推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高に加え、ドル円もやや円安に振れていることから本日の日本市場は反発でのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は一目均衡表の転換線(昨日時点で18,398円)で上値を押さえられることなく、昨日の下げを取り戻すような展開となるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)