NYダウ: 19121.60  △23.70 (11/29)
NASDAQ: 5379.92  △11.11 (11/29)

【米国株式市場】
<ニューヨーク市場>

1.概況
米国市場は原油価格の下落が重石となったものの、良好な経済指標を好感して反発しました。朝方に30ドル安余りまで下落する場面もあったダウ平均ですが、まもなくして買いが優勢となるとその後は堅調に推移し、午後には46ドル高まで買われました。引けにかけてやや弱含んだダウ平均ですが結局23ドル高の19,121ドルと反発して取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も11ポイント高の5,379ポイントと反発しています。

2.経済指標等
7-9月期の米実質国内総生産(GDP)改定値は年率換算で前期比3.2%増と速報値から0.3ポイント上方修正され市場予想を上回りました。また、コンファレンスボードが発表した11月の米消費者信頼感指数も107.1と前月から改善し、2007年7月以来の高水準となり市場予想を上回っています。一方で9月の米S&Pコアロジック・ケース・シラー住宅価格指数で米20都市圏住宅価格指数は前年比で5.1%上昇したものの、市場予想は下回っています。

3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち不動産やヘルスケア、公益事業など9業種が上げました。一方でエネルギーと電気通信サービスの2業種が下げています。

4.個別銘柄動向
市場予想を上回る業績見通しを発表した医療保険のユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が3%を超える上昇となりました。ダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなり、ダウ平均を1銘柄で37ドル余り押し上げています。また、決算が市場予想を上回る増収増益となったティファニー(TIF)も大幅高となったほか、ファイザー(PFE)が投資判断の引き上げを受けて上げています。一方で原油価格の下落を受けてシェブロン(CVX)やエクソンモービル(XOM)が軟調でした。

5.為替・金利等
長期金利は0.02%低い2.29%となりました。ドル円は112円台半ばで推移しています。

【VIEW POINT: 今日の視点】
米国株高に加え、ドル円がやや円安となっていることから本日の日本市場は反発でのスタートが予想されます。減産で最終合意できるかどうかで注目されるOPEC総会を控え様子見となりやすいなかで日経平均がどこまで上値をのばせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケットアナリスト 金山 敏之)