早い話がこうだ。スイスではスイスフランという通貨を使っている。ヨーロッパの真ん中にあるのでユーロとのやりとりが当然多いし重要。でも輸出を支えるためにはスイスフランを安くしておかないとよろしくない。なのでユーロとスイスフランの為替の高値を設定していた。そしてお金をたくさん使ってそれを維持してきた。しかし「もう無理だー！」とその約束をいきなり反故に。そしたら一挙にスイスフランが暴騰。つまり上がり出してしまった。それは過去の為替取引において類を見ないほどの値動き。1日で30%もだ。なので世界中の多くの投資家とFX業者が大赤字で悲鳴を上げている。いまここ。
俺はスイスフランの取引はしていなかったので直接的には影響がなかった。よかった。しかしつられてドル／円も激しく動いた。なので一切影響がなかったわけではないんだけどね。
これに匹敵する事件はアメリカが金本位制を放棄した事件なのではないかしら。いわゆるニクソンショック。1971年8月15日。ドルと金の兌換性を廃止した日。こちらも突然といえば突然だった。そして円はどんどんと高くなっていくのである。
スイスが政策を放棄したのはEUが量的緩和等のユーロ安政策に踏み切るのではないかと思っているから。そうなるとスイスフランの防衛が不可能になると踏んだから。でもなかなかEUは為替政策を発表しない。それはドイツがごねているかららしい。EUで唯一儲かっているのがドイツ。なので金融政策が発動されて一番損をするのはドイツと見られるからなのだそうだ。でもドイツが今得な分はEU内で弱い地域が損を負担しているからとも言える。そこにEUの一枚岩とは言えない不安定さがあるのだね。
とにかく株為替の値動きがでかくなってきている。そして各中央銀行も激しい金融政策をかます方向に動いている。つまり大波乱の予感なのだ。大波乱の年明け。怖いので引き気味に関わりたいけど、ですね。
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