5月15日に岩手県大船渡市に行ってきた。初めての岩手県であった。

大船渡市立北小学校の体育館に行った。避難所となっているのだ。天気は上々だった。美しい5月だった。大船渡港はリアス式海岸を利用した港。なので町は高低差が結構ある。北小は丘の上にありもちろん津波の被害はない。また東北自動車道からの道も山側から入るため被害地域は通過しない。なのでなんだかピクニック気分で小学校に到着した我々なのであった。

この日は単なる慰問ライブではなかった。「愛の餃子カー」とのコラボレーションなのであったよ。一週間前の5月7日。代々木公園イベントスペースにてあるチャリティーコンサートが行われた。それは「3.11 Pray for Japanコンサート」である。その目的は「被災地に温かい食事支援」であった。餃子で有名な「大阪王将」とミュージシャンが手を組んで作りたての餃子を炊き出ししようという企画だ。

出演ミュージシャンは[サンプラザ中野くん、向谷実、ダイアモンド☆ユカイ、中西圭三、立川俊之(大事 MAN ブラザーズオーケストラ)、氏神一番、等(敬称略)]である。ミュージシャンが歌う。観客が募金をする。そのお金でキッチンカーを走らせ現地で餃子を振舞う。というわけ。

大阪王将さんはキッチンカーをこのためにあつらえてくれた。その上、肉の苦手な被災者のためにとベジタリアン用の水餃子も作成してくれたのだ。その二品を被災地の避難所で2週間にわたり毎日1000人振舞った。しかも毎朝現地で仕込みをしていたのであるよ。素晴らしい。北は5月10日の岩手県宮古市から南は 5月22日の宮城県多賀城市まで。毎日行われたのであった。

その中日の15日に馳せ参じて歌ってきたのである。餃子も配ったりしたのである。いつもは単独で行くのだが、今回は歌手のダイアモンド☆ユカイ氏と一緒に行ったんだぜ。ユカイくんは被災地に入るのも初めてということで緊張していた。しかし現地の人々と会い言葉をかわすと落ち着いてきた。そして素晴らしい歌声を避難所に集まってくれた人々に披露したのであった。歌の旨さに惚れ惚れしたよ。震災後に作ったという歌に愛も感じた。素晴らしかった。俺も触発されていい感じで歌えた。「TOMOSHIBI-地震が来たら-」もちろん歌ったし。応援してくださった皆さん有難う御座いました。

今回思ったこと。天気も大変良かったのだが、人々が元気だった。それまでの慰問とは違う明るいエネルギーがあった。思ったのだが、放射能被害がないからなのではないだろうか。「ガンバロー」というエネルギーがまっすぐに前を向いている。「頑張って復興しよう!」と。しかし福島でのガンバローは「頑張って耐えよう」という意味なのだ。これはどうしようもない重さだ。ふー。

今週末は福島で歌います。ギリシャはどうなの?

TOMOSHIBI-地震が来たら-

http://music.e-onkyo.com/goods/detail.asp?goods_id=mmc00073
無料です

サンプラザ中野くん
数々の爆発的ヒット曲を生み出してきた「爆風スランプ」で活躍。自身のホームページでも意外な側面を見ることができる。

http://spnk.jimdo.com/

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