サンプラザ中野くんだー!

 「今日という日が最後なら、」は映画である。28日土曜日から2週間。シネマート六本木で一日3回ロードショー。11:00~/13:15~/15:40~の3回。28日には舞台挨拶有り。13:15~の終演後と15:40~の上映前に。俺も出て歌うので是非応援に駆けつけて欲しいぞ。俺はこの映画のエンディングテーマを歌っているのである。

 「社会起業家」という言葉をご存じか?そもそもこの映画は社会起業家を育てる慶応大学のゼミ合宿からスタートした。慶応SFCに井上先生という方がいる。この方がそのゼミの指導者である。2年前、このゼミの合宿が八丈島で行われた。テーマは「観光客が激減している島の再興」だった。「社会起業家」とは「社会の問題を事業を興すことで解決する起業家」なのである。

 「観光事業を盛り上げる」とか「農業を盛り上げる」とか様々な意見が生徒から出た。その中に「映画を撮って島の美しさをを広くアピールする」と言った女子がいた。その女子がこの映画の監督・柳明菜さんなのである。

 テレビのオーディション番組で高校生の時に賞を取っていた。大学生になって上京してから女優を目指していた。つまり多少はエンタメ業界を知っていた。だがしかし、その程度の経験値で映画が撮れるはずはない。周りの大人達はことごとく「無理だ」と言った。金もない。ゆえにプロフェッショナルが雇えない。素人学生がわらわらと集まってきていた。

 そんな頃俺と監督は知り合った。知り合ったら突然「エンディングテーマを歌ってくれ」と言われた。あまりにも不躾だったので面白いと思った。そしてプレゼンを聞いて感動した。兎に角熱かったのだ。で、歌うことを了承した。でも完成しなければ作らなくていい、と思っていた。何しろエンディングテーマなのだからね。

 案の定、プロジェクトは破綻した。何度も何度も。そのたびに監督は這い上がってきた。このあたりはそのうち本にでもした方がよいと思う。面白すぎる。若干22歳の女子がロードショー映画を作り上げたのだからね。

 八丈島と東京で別れて育った双子の女の子が主人公。再会と成長の物語だ。俺が歌う主題歌は「Ippozutsu」。一歩ずつ進んできた映画なのである。アメリカの映画祭でも2カ所で公開された。慶応大学150周年記念事業の認定作品でもある。このあと名古屋での公開も決まっている。ヨーロッパの映画祭にも招待されるようだ。時間があったらよろしくお願いします。「Ippozutsu」のCDは劇場で買えますー。
http://www.cinemart.co.jp/theater/roppongi/lineup/20080512_1787.html
サンプラザ中野くん
数々の爆発的ヒット曲を生み出してきた「爆風スランプ」で活躍。自身のホームページでも意外な側面を見ることができる。
http://web.mac.com/bakufu3/