サンプラザ中野だー!
別に俺が取り逃したわけではない。映画「戦場のピアニスト」の事である。これはアミューズピクチャーズの配給作品なのだ。アミューズピクチャーズは俺が所属する株式会社アミューズ(HC4301)の関連会社なのである。で、「戦場のピアニスト」は主演男優・脚色・監督と計三つの賞を取る事ができたのである。「戦場のピアニスト」はヒット中である。これでますますの売り上げが見込めるというものである。アミューズの株価は最近調子が良いようだ。
「ボーリング・フォー・コロンバイン」を見た。同じく今回のアカデミーでドキュメンタリー部門賞を取った作品だ。太目のマイケル・ムーア監督の反戦スピーチも話題を呼んだ。テーマは、コロラドのコロンバイン高校での生徒二人による銃乱射事件だ。その二人の生徒は体育の選択授業でボーリングを取っていた。そして事件を起こすその朝も、二人でボーリングをしていた。そこからこの名前が付けられた、らしい。映画はアメリカの銃社会を検証していく。迫害されアメリカに逃げてきた清教徒たち。原住民に怯え武器を手に身を守る。そして原住民を駆逐。アフリカ大陸から奴隷として黒人を強制連行。無料の労働力で世界一の富める国に。黒人の解放。仕返しを恐れる白人種。銃を手に黒人排斥(クー・クラックス・クラン)。法律によるKKKの活動禁止と同時に発足した「全米ライフル協会」。これがアメリカの銃社会を揺るがしがたいものにしている。というわけだ。
さらに「恐怖」について検証を進める。
アメリカのメディアは日々「恐怖」を喧伝している。殺人事件を多く取り上げ、「黒人男」を悪魔の手下のようにイメージ付けている。人々は銃を買い込み、ドアに3個もの鍵をかける。「恐怖」が購買意欲を刺激しているのだ。ところが国境を隔てたカナダの町では「恐怖」がない。人々は和気藹々と集い、家のドアには鍵もかけない。「なぜ鍵をかけないのか?」と問われても、答えが見つけられないくらい呑気だ。だからといってこの国に銃がないわけではない。狩猟が盛んな国なので、いくらでも銃はある。つまり「銃」が殺人を引き起こしているのではなく、「恐怖」に代表される精神の在りようが年間3万人以上(確か)もの銃による殺人を引き起こしているのではないか、と提議する。
そして問題のコロラド・コロンバインは、世界一の兵器会社・ボーイング社の工場があるところなのだそうだ。