去年もあった4月の急反発。19,000円~19,500円にある累積売買代金の「120兆円の壁」はかなりの上値抵抗になるはずなのですが、この勢いはどのように理解すればよろしいでしょうか。まさか、ほんとうに去年のような急反発が起きるとは。
去年4月は、8日に安値(15,471円)を付けたあと、14日高値(16,911円)までの5日間で75日線まで一気に上昇しました。安値からの上昇幅は1,440円でした。その後は微調整を経て、戻り高値を更新する流れでした。
一方、今回は4月17日安値(18,224円)から急速に戻りを試し、75日線(19,100円)を上回ってきました。去年のパターンでいくと、この辺でいったん頭打ちになることが予想されます。26日の新月でいったん高値を付けたあと、小休止を交え(調整)、再び上昇するシナリオを想定しておきましょう。今の欧米株の勢いが援軍になれば、このまま年初来高値更新につながる一段高もありえます。

3月22日の急落時に形成したマドを埋め切る(19,337円)までは安心できないのですが、2007年2月高値(18,300円、筆者が考えているバブル崩壊後の長期的な均衡水準)付近が今回下値で意識されたことは、今のところ心強い限りです。
でも、以下のパターンも十分ありえます。理由はやはり「120兆円」の壁が強く意識される展開です。というのは、4月相場で下値サポートになった24カ月移動平均線は依然として下落基調が続く可能性が高く、5月相場も4月相場同様、下値は堅いけれども上値も4月レベルにとどまる動きがイメージできます。となると、5月前半は足元の上昇の反動によって、二番底を探る動きなども想定されます。

さて、5月20日(土)、私が所属している非営利の団体・日本テクニカルアナリスト協会(NTAA)では「テクニカル分析について学びたい」という読者の方々のために、セミナーを福岡(博多)で開催いたします。講師はなんと、先述のジョン・ボリンジャー氏です(今秋は東京・大阪でも開催予定)。もちろん、日本語の通訳もつきます。
ボリンジャー氏が自ら開発した「武器」を使って日本株を分析すると、どのように映るのでしょうか? 今後は上昇でしょうか、それとも下落でしょうか。ご興味のある方は、NTAAのHPから、ぜひお申し込みください。
http://www.ntaa.or.jp/mw_wp/jb-conference(外部サイトへ遷移します)
東野 幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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