東京株式市場は8月相場に入り、4日間が経過しました。今月はFOMC(連邦公開市場委員会)や日銀金融政策決定会合がないためなのでしょうか、何となく緊張感のない相場展開です。決算発表銘柄の動きもいまひとつ。リオオリンピックが開幕する明日以降、活況どころか、商いも次第に減少傾向をたどる可能性大です。

8月は海外投資家の休暇に加え、日本でもお盆の関係上、投資家が商いを手控える傾向があることや、証券会社の社員なども週単位の交替で休暇をとる時期。そもそも、売買高が減少気味になる傾向があり、意外と荒れ相場になることが多い月といわれています。

さて、少し早い話ではあるのですが、お盆(8/13-16)を含む週の騰落と、8月の騰落(陰陽)には面白い関係があったのはご存知でしょうか? 2000年~2015年までの16年間、日経平均がお盆の週に上昇すると8月の月間のローソク足は陽線(始値よりも終値が高い)になる、お盆の週に下落すると8月の月間のローソク足は陰線(始値よりも終値が低い)になる傾向が強くみられる(図表)。アベノミクス相場に勢いがあった2013年と2014年は「番狂わせ」となりましたが、2012年までは見事にそうだった。お盆の週の騰落が月末に向けての投資家心理に何らかの影響を及ぼしているのかもしれません。

今年のお盆明けは順張りか、逆張りのどちらでリスクをとれるか?日経平均は7/8安値(15,106円)からの上昇で、「マド」や「連続陽線」をともなう二番底特有の事象が生じていることや、「ブリグジット」による急落の起点となった6/24高値(16,389円)が支えとなっている点など、17,000円を超えるための値固めの動きと判断できなくもないですが。

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東野 幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ

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