日経平均は英国の国民投票を前に、いったん下放れてしまいました。やはり、13日の下げが厳しかったです。4月25日高値から5月31日高値を通る右肩下がりの上値抵抗ラインAと、5月2日安値から6日安値を通る右肩上がりの下値支持ラインBとで、「三角もち合い」をイメージしていたので・・・。
結局、Cラインまでしか戻せず、Bラインを下回ったため、そもそも三角もち合いという見方ではなく、4月25日高値を起点に二段下げのパターンと解釈すべきなのかもしれません。前回コメントしなかったのですが、Dラインも下回ってしまいました。2月12日安値を維持できれば底固めの範ちゅうですが、4月8日安値(15,471円)はできる限り下回らない方がいい、と思います。ただ、日数ベースでみると、2月12日安値から4月8日安値までが「40日」、直近高値となった4月25日から「40日」後が英国の国民投票がある6月23日というのも興味深いです。
米国の主要株価指数に今のところ大きな崩れはありません。米国株だけは別格、質への逃避といえばそれまでですが、欧州発のリスクが拡大するかもしれない状況下でもこの程度で済んでいるのはなぜか。「相場は相場に聞け」となると、もしかして英国の国民投票後の結果は、今騒がれているほどネガティブには影響を及ぼすことはない、ということなのかもしれません。実際、離脱多数となった場合、マーケットは将来の何を織り込んで混乱するのでしょうか? 中長期的に経済に悪影響を及ぼすイメージはつきますが、やや思い込みが先行し過ぎている感があり、むしろ不安材料通過で目先的には世界同時株高もあるのではないかと。
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東野 幸利
株式会社DZHフィナンシャルリサーチ
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